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NIジャパン メールマガジン 第174号


カテゴリー: 2017年04月16日
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■NIジャパン メールマガジン■
           第174号 2017.4.16

【1】NI英語版最新号 <2017年4月号>
  Populism rises again
  ポピュリズムの再来

  ※5月号 西パプア

【2】最新号からのオンラインリポート
(1)貨幣廃止で消えたお金と希望(インド)
(2)世界初のカーボン・ネガティブの国、
   ブータン
(3)異なる宗教の団結
(4)民主主義は崖っぷち?

【3】NIジャパンからのお知らせ
 NIジャパンブログアップデート
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【1】最新号<2017年4月号> 英語版
  Populism rises again
  ポピュリズムの再来
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2016年のポスト真実の世界に、扇動政治家が
登場した。フィリピンのダーティー・ハリー
を演じるドゥテルテ大統領。米国では、女性
器わしづかみ発言をし、事実をねじ曲げ、納
税を回避した億万長者が大統領に就任した。
あざけるような笑いを浮かべてしらじらしい
うそをつき、望みを遂げたのは英国のEU(欧
州連合)離脱支持者たちだ。専制主義的ポピュ
リストたちは、怒りの火に油を注ぎ、分断を
深め、民主主義における争点を浮き彫りにす
る。このおぞましい状況は、何を訴えかけて
いるのか。進歩主義的ポピュリズムは、解決
策になるのだろうか。

http://www.ni-japan.com/webold/toc501.htm

★4月号のKeynote(主要記事)の翻訳は、5
月にアップします。
http://www.ni-japan.com/webold/keyn/nij147keyn.htm


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【2-1】最新号からのオンラインリポート
 貨幣廃止で消えたお金と希望(インド)
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掘っ立て小屋のような家の中で、ラムザニは
決断を迫られていた。それは、2人の子ども
のうち、養っていける1人を決めるという決
断だ。彼女の夫はインドのマハラシュトラ州
ビワンディの繊維工場で働いていたが仕事を
失い、彼女の手持ちのカネも底をついた。そ
して今、普通の親が決めるべきでない選択を
迫られている。

インドではナレンドラ・モディ首相が、腐敗、
テロへの資金供給、偽札の取り締まり強化を
目的とした高額紙幣の廃止を告知してから5カ
月がたち、組合組織のない分野で働くスラム
に住む労働者の窮状、特に女性たちの状況は
急速に悪化している。

インドの労働市場では、インフォーマルな雇
用と現金経済がほとんどを占める。労働者の
90%以上(4億人あまり)はインフォーマル・
セクターで働くが、その多くは銀行に貯金せ
ずに家に現金を保管している。昨年11月、彼
らは突然500ルピーや1,000ルピー札を使えな
くなった。この紙幣廃止前、流通する全紙幣
の合計額の80%以上をこの2種類の紙幣が占
めていた。

ラムザニのように家計を任されている女性た
ちは、日々の生活に行き詰まった。彼女はこ
う説明した。「繊維工場が閉鎖された後、夫
は街角で紅茶を出す屋台の仕事を見つけまし
た。彼は1日100から200ルピー[1.5~3ドル]
稼いでいました。でも最近は、みんなお茶を
飲むお金さえなく、屋台のオーナーはその屋
台をたたんでしまったのです」

多くの人々が、栄養不足の子どもたちの学費
を支払ったり、病気にかかっている家族の薬
を買うことができなくなっている。中流層は
銀行のデビットカードで現金なしで乗り切っ
ているが、社会の最貧層にいる人々は銀行口
座さえ持っておらず、この紙幣廃止は人々に
絶望をもたらしている。◆

by ディルナズ・ボガ

※2017年4月号NI501 p6「No cash, little 
hope (India)」の翻訳です。


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【2-2】最新号からのオンラインリポート
 世界初のカーボン・ネガティブの国、
 ブータン
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ヒマラヤの小国ブータンは、世界で初めてカー
ボン・ネガティブ[訳注:炭素の吸収量が排
出量を上回ること]を達成する国となった。
これは主に、72%という世界最大の森林被覆
率がもたらしたものだ。この国の75万人の人々
が排出する炭素は年間150万トンだが、吸収
量は600万トンを超える。ブータンの憲法に
は、森林被覆率を60%以上に保つよう定めら
れている。さらにこのエコ先進国は、2020年
までに栽培する食料を100%有機栽培にし、
2030年までに廃棄物をゼロにすることを目指
している。

※2017年4月号NI501 p9「Bhutan goes 
negative」の翻訳です。

NIJ参考:森林による二酸化炭素の吸収量と
炭素の固定量(林野庁ウェブサイト)
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/20hakusho_h/all/h05.html


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【2-3】最新号からのオンラインリポート
  異なる宗教の団結
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ドナルド・トランプが「イスラム教徒禁止」
の声明を出した[訳注*]わずか数時間後、
イスラム教の信者たちはテキサス州のビクト
リア・イスラム・センターが焼け落ちた姿を
目の当たりにした。そのニュースを聞きつけ
た地元のユダヤ教コミュニティーの人々は、
イスラム教徒が使用できるようシナゴーグ
(ユダヤ教の教会)の鍵を彼らに渡した。ま
た、異なる信仰の代表者たちは、ビクトリア
で行われた「団結したコミュニティーの式典」
に出席した。クラウドファンディングでは、
110万ドルを超える資金が集まり、焼け落ち
たモスクの再建はすでに始まっている。
*訳注:2017年1月27日トランプ大統領は、イ
スラム教徒が多くを占めるイラン、イラク、
リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエ
メンの7カ国の人々の米国入国を制限した大
統領令に署名した。

by エイミー・ホール

※2017年4月号NI501 p9「United 
communities」の翻訳です。


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【2-4】最新号からのオンラインリポート
  民主主義は崖っぷち?
====================
民主主義を確立した多くの国では、政治家と
議会への不信感の高まり、投票率低下など、
共通のトレンドが現在見られる。民主主義へ
の支持は、後退しているのだろうか。

 関係の断絶と不満

西側の豊かな民主主義国家が確立されてから、
現在少なくとも2世代を経て、積極的な市民
社会を擁し、安定していると考えられている。
しかし、この状況は変わりつつあるのかもし
れない。

政治学者のロベルト・ステファン・フォーと
ヤッシャ・モァウンクは、世界価値観調査
(1981年に始まり、当初から100カ国近くの
国々で行われている)のデータを分析した。
彼らは、民主主義が下り坂にあることを示す
ため、民主主義の中で生きていくことが「不
可欠」であると答えた人の割合を年齢層で集
計して明らかにした。民主主義に対する最も
強い支持を示したのは、第2次世界大戦ごろ
に生まれた年齢が高い層だった。

グラフ:民主主義に暮らすことを「不可欠」
と考える若者の減少(1)(2)
http://www.ni-japan.com/report/onlineRep/stat/ni501_15g1.htm
	
ただ、世界価値観調査の元データを見てみる
と、若い層の支持が驚くほど低い理由に関し
て少し異なる点が見えてくる。民主主義が
「不可欠」と答えたグループを見てみると、
フォーとモァウンクが集計しているのは民主
主義の重要性を選ぶ10段階のうちの10(最高
位)を選んでいる人々だけであった。

従って、ニュージーランド/アオテアロアは
グラフではたったの27%だが、元データでは
10段階のうち6以上を選んでいる若者は75%
とより健全なレベルであった。(3)

しかしどちらにせよ、民主主義を悪い考え方
であると積極的にとらえる人々の割合は、こ
こ10年で増えている。

グラフ:国を運営していく上で民主的な制度
は「悪い」または「非常に悪い」と考える人
の割合(1)
http://www.ni-japan.com/report/onlineRep/stat/ni501_15g2.htm

 圧政(2)

「軍による支配」に対して賛成と答えた米国
市民の割合。
1995年・・・・・16人に1人
 現在・・・・・ 6人に1人

2015年のフランスの調査に答えた人のうち、
民主主義的な制限を回避するために「専制的
な政府」が国を治めるべきだと感じている人
は5分の2に上った。

 かたくなな姿勢(4)

12の欧州諸国を対象に行われたYouGov調査で
は、驚くほど多くの人々が独裁主義的ポピュ
リストの考え方を支持していることが分かっ
た。その考え方とは次の4つである。
 ・反移民
 ・反人権
 ・EU機関とEU共通政策への反対
 ・外交政策課題への強行姿勢
[訳注:この項目に関するグラフは次の4月
号PDF版に掲載します]
http://www.ni-japan.com/webold/keyn/nij147keyn.htm

アンケート調査は必ずしも真実ではないが、
世論を反映したものである。独裁的な指導者
たちが選ばれている原因や、腕力に訴える政
治が非難されない理由を、この調査から読み
取れる傾向が説明している。

(1) Foa and Mounk, ‘The danger of 
deconsolidation: the democratic 
disconnect’, Journal of Democracy, July 
2016, 
http://nin.tl/demo-mounk
(2) Foa and Mounk, ‘The signs of 
deconsolidation’, Journal of Democracy, 
January 2017 (pre-publication), 
http://nin.tl/demo-foa
(3) WVS Database 
http://www.worldvaluessurvey.org
(4) Alberto Nardelli, ‘Revealed: Nearly 
half the adults in Britain and Europe 
hold extremist views’, BuzzFeed News, 7 
October 2016, 
http://nin.tl/EUextremist

※2017年4月号NI501 p15「Is democracy in 
danger?」の翻訳です。


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【3】NIジャパンからのお知らせ
 NIジャパンブログアップデート
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前回のメルマガ発行後、メルマガ掲載記事以
外でブログにアップした記事です。

<今月の編集者の巻頭言>創刊500号 ― 勇気
と変化の時
http://nijapan.blog.fc2.com/blog-entry-51.html

粘り強い革命(シリア)
※この記事は2015年9月発行のメールマガジン
第155号に掲載したものです
http://nijapan.blog.fc2.com/blog-entry-54.html

【特集紹介】2017年4月号「Populism rises 
again(ポピュリズムの再来)」
http://nijapan.blog.fc2.com/blog-entry-55.html


≪また来月もお楽しみに≫


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について広く世界に問いかけるため、英国の
非営利団体(オックスファム、クリスチャン・
エイド、キャドバリー&ラウンツリー財団)
の支援によって1973年に創刊された国際情報
月刊誌です。1980年代からは協同組合となり、
独立メディアとして活動しています。草の根
の活動から国際的な動きまで、欧米主要メデ
ィアとは異なる切り口で世界を伝え分析する、
オルタナティブなメディアです。

詳しくはこちら
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