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【609studio メールマガジン】2000.11.21 <創刊号>

609studioメールマガジンは「現代社会を斬る!」をコンセプトに論説委員
Ken氏の論説「現代時評」をはじめ、サハリン情報として、ロシア唯一の韓
国語新聞サハリンの「セ・コリョ」ダイジェスト版、又\ウル在住契約記
者Nam氏の「コリア・コンフィデンシャル」を毎週火曜日に発行に埋もれた情報を的確なコメントを添えてお届けする609studioメールマガ
ジンは貴重な情報が満載!です。

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◇INDEX◇

◆現代時評:[森首相を、誰がピエロに仕立て上げたのか] Ken
◆セ・コリョ新聞ダイジェスト版:[2000年11月17日号から]
◆コリア・コンフィデンシャル:
       [廃鉱村地域活性化―カジノ産業」  Nam
◆寄稿 [展覧会レポート]  今西雅文
◆編集長から:[創刊号によせて]

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◇毎週火曜日発行
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[現代時評]    by Ken
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[ 森首相を、誰がピエロに仕立て上げたのか]

加藤紘一元幹事長がいよいよ本気で森首相に退陣を迫った。
理由とするところは、「これほどまで国民の支持率が下がれば、退
陣を求めざるを得ない」である。もっともな話である、もしそれほ
どたくさんの国民が本気で不支持ならば。
11月13日のNHK放送によれば森内閣の支持率は17%、不支持
の理由としては「森首相の人柄が信頼できない」がいちばん多いら
しい。
しかし、それほどまでに国民が支持しないのに、仮にも最大政党で
ある自民党をはじめとする与党、つまりはわれわれ国民が選んだ議
員の大多数がいまなお森氏を首相として結束しているのは何故か。
派閥の論理とか、選挙民の外にある政治家たちというようなもっと
もらしい解説もあるが、その程度の解説で、こうした完全に相反す
る現象を鵜呑みにすべきではない。

それより、先ず考えるべきは、(1)マスコミの世論調査結果とい
うのが本当かどうか、(2)そうした世論はどうして作りあげられ
たか、の2点であろう。
そのうちの(1)については取りあえずは信用するとしても、(2)
については充分疑うべき余地がありそうだ。

「神の国」に始まって「拉致された人々を他の国で受け取る案」ま
での、一連の森首相に対する批判報道たるや、「報道の自由」を武
器にしたマスコミの遊びに類し、それにノせられて森首相の資質を
云々するのは少々軽率ではないか、とボクなどは思う。

先ず「神の国」発言について。おそらく森首相も家に帰れば仏壇を
拝むだろうし、伊勢神宮を先祖と仰ぐ皇室も東山泉涌寺に歴代天皇
位牌を持つ仏教徒、そしてキリスト教式の結婚式が流行る日本は、
父祖の代からの重複宗教国家である。その国を代表する首相が、日
ごろ親しくしている綿貫神官主催のパーティで「日本は神様の国」
とのたまうのは、通りすがりの神社で柏手打つ程度の挨拶と分りき
ってい、他の宗教を弾圧しようとしたわけではさらさらない。
それを、面白半分のマスコミによるカリカチュアに乗せられて、本
気で非難するのはいかがなものか。 森さんのことだから寺院のお
会式では、おそらく「日本はほとけ様の国」と言ったに違いない。

ここで考えなければならないのは一神教と多神教の問題である。
われわれには、じつのところ、先祖から受け継いだ「やおよろず
の神々や百万仏」を崇敬する立派な多神教が存在する。それは平
和志向の、穏やかで敬虔な伝統的宗教(哲学者スピノザはそれを
汎神教の一種であるとした)であって、じゅうぶん誇りとするに
足る。
それを、排他的一神教を信じる西欧の宗教観をベースに、信仰の
対象はただ一つが正しく、神や仏を重複して信仰するのを恥ずか
しいと思いこんできたわれわれの遠慮心は、もうこの辺りでやめ、
わが伝統の重複信仰を堂々と世界に向かって誇る時代が来たと知
るべきである。頑なに特定の宗教だけ信じようとする態度は、わ
が国にも宗教戦争の悲劇が襲ってくる可能性を孕んでいる。
「神の国」であると同時に「ほとけの国」でもあるわが日本。そ
れを森首相が言いたかったのであろうことは間違いない。なぜな
ら、いまどき他宗教を認めない先進国など、たとい一神教の英・
米でも、この世には存在しない。かれらの元首が本願寺へ観光に
訪れれば頭の一つくらい下げるだろうし、それを見て、「スワ、
他宗教否定!」といきまく馬鹿はいない。

北朝鮮に攫われた人たちを救うべく、他の外国からであろうとど
こなりと、筋道だけに拘らず、どんな方法でもいから取り返そう
という森首相の態度は、警察の正式捜査優先に抗して身代金を支
払ってでもわが子を取り返そうとする必死の親心にも似て、国民
の生命を守るべき首相として当然のことである。国家の方針とか
名誉という大義名分にこだわり、救出方法を限定したりしようと
するのは、世に言う「官僚主義」の典型であって、責任ある政治
家たるもの、あらゆる可能な方法を模索実行すべきであることは
論を待たない。しかしてすでに、その方法を先方から拒否された
のち、「じつはそういう方法も提案した」と、失敗した手の内を
明かしてどこがいけないのか。であればこそ、「すでに公表され
た事実であった」との一言だけで、この「他国経由救出案」につ
いての首相への非難は雲散霧消してしまった。 こうしたつまら
ぬことで首相を非難しようとしたマスコミや野党こそ、その軽率
を詫びねばなるまい。

森首相が、北朝鮮の金正日総書記に親書を出したとしてマスコミ
や野党に非難されたことがある。
理由は「外務省との二元外交になりかねない軽率な行為」だった
ようだが、河野外相の適切なコメントで非難はすぐ消えてしまっ
た。 およそ「親書」というのは、外務当局の交渉だけで事が進
展しかねるようなばあいに、最高トップとしての個人が、先方ト
ップに宛てた親展書である。形式上の二元外交もやむを得ぬ、い
わば例外手段であって、柔軟で生き生きした外交交渉のために積
極的に活用を奨励されるべきものであるにもかかわらず、それを
軽率な行為だと非難する方の頭の硬さこそおかしい。

万事、こうした理由にもならぬ非難ばかりで、森首相個人の人気
を落とそうとするマスコミの操作が、たいして見識のない大衆に
よる森内閣支持率の減少に直結してきた。つまりは無責任なマス
コミが、森さんを、落語の八ッあん熊さんに仕立て上げることに
よって、森内閣の不人気を架空に作り上げたのであって、現内閣
の政策そのものが非難されているわけではない。 森内閣不支持
の最大原因が「首相の人柄が信頼できない(NHK調査)」となっ
ているのが、それを端的に示している。

人は言う、「森さんの軽率発言」と。 なるほど彼の発言は、わ
が国における首相の発言としてはたしかに軽率である。しかしわ
れわれは過去に、軽率でない発言をしようとして「言語明瞭、意
味不明」の発言ばかりする歴代首相を持ってきた。腹に隠して大
事なことは、「内緒でアメリカに言っても、国民には黙っておく」
式の首相が続き、われわれはそれを非難し続けた。
本来、首相こそ、腹に隠さず、思ったことをなるべくたくさん国
民の前で喋る、そういった人を選ぶのが民主主義の根幹ではない
か。森首相のように、非難覚悟で「軽率発言」をどんどんする人
こそ、今後のわが国の首相として望ましい、というような思考転
換こそ必要であろう。
われわれが年来望んでいる、腹芸の政治家や密室政治の弊を打破
するためには、軽率発言を敢えてする政治家を盛り立て、風穴を
あけ、新風を吹き込まなければならない。
森さんを「軽率発言」として退けるのは、つまりは、古い密室型
政治への逆戻り道であることを知るべきである。 軽率発言を探し
出しては揚げ足を取り、あるいは言葉尻を拾って非難ばかりする
ような行為は、これを政権亡者の安物政治家に任せ、われわれ国
民は何でも気楽に発言する率直な政治家にこそエールを送ろうで
はないか。

ましてや、軽率発言したからといって、森さんを馬鹿呼ばわりす
るのはいささか短絡化し過ぎている。 たとい陣笠代議士といえ
ども、選挙区へ帰れば権謀術数の権化たる大先生ばかり。その大
先生数百人を束ねてトップにノしあがった森さんが、われらふぜ
い、マスコミ風情がとやかく批判できる馬鹿とは思いがたい。計
算した上で、あえて軽率発言をする森首相なるものは、ひょっと
すると近代稀に見る開明的な首相ではなかろうか。

ボクは政治的に中立で、森さんを擁護する側ではないし、その反
対派をとやかく批判する立場でもない。 ただ、たぶんにマスコ
ミの無責任な漫画作りに起因する森内閣の支持率減少なるものに
便乗して、野党が政権奪取を企てるのもどうかと思うし、まして
や与党の中からも「森内閣の支持率」の少なさを「第一の理由」
に掲げ、次期首相の座を狙う政治家というのは頂けない。
政治家を志すほどの人物ならば、同僚を蹴落としても首相になり
たいであろう。 しかしその場合は、政策の違いをまず[第一の
理由]に掲げて、倒閣運動をして欲しい。 それを「国民による
現内閣の支持率」などという、落語家的マスコミの、お笑い話か
ら派生したデータをもって、首相退陣の第一の理由に掲げられて
は、国民の一員たるボクなどが迷惑する。


Ken論説委員の「現代時評」にご意見は掲示板へ
→  http://www.609studio.com

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[セ・コリョ新聞ダイジェスト版] 2000年11月17日号から
      ◇その他の写真LAWebへ
        http://www.609studio.com
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[安月給に家も無く]

 ユジノクリルスク(千島)地域の学校では若くて有望な教師らが
約8年間供給中止になっている。地域教育部は毎年若い教師の派遣を
申し込んでいる。毎年教師の人数が減っている理由は給料が安いの
に物価が日々高くなってこの島では生活を営むことができなくてサ
ハリン又は大陸に移住しているからだと関係者は言う。給料の問題
もあるが、教師らの住む家も無いのも大きな原因だ。そのため、州
知事の提案で教師らのための住宅を建設中だが、それだけでは教師
は集まらないようだ。

[匿名の手紙―州離散家族会の会長に聞く]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
注:「州離散家族会」とは朝鮮半島から太平洋戦争末期に日本によ
って強制連行されて戦後もそのまま帰国できずにサハリンで暮らし
て韓人たちの肉親再開や帰国事業を行う組織であり000年2月から
「永住帰国]が始まり500世帯がソウル郊外安山市のアパートに入居
                     −609studio編集部  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最近、本社に読者からの手紙が多く寄せられている。その中には匿
名の手紙も入っている。その殆どが州離散家族会の事業問題につい
ての投稿である。それで本社の李・ボクスン記者はサハリン州離散
家族会の会長金・ミョンリョルさんに会って話を聞いてみた。

―会長、20〜30年一緒に暮らしているロシア人の奥さんを連れて
母国訪問できないのはどうしてですか。
―母国訪問の歴史を見ますと、最初は母国に親戚のいる高齢一世だ
けが対象となっていました。それも1927年以前生まれの方に限って。
ですからご夫婦であっても、招待状のない方は行けませんでした。
今は招待状が無くても60歳以上の方は子供も一人同伴して母国に行
けるようになりました。事業が段階的に進められたのです。長く連
れ添ったロシア人奥さんも母国訪問の対象となるべきだと私も思っ
ています。これについて数次韓国赤十字社に申出しましたら、その
ような人がどのくらいいるのか調べるようにと回答が来ました。恐
らく50世帯も無いと思います。実際現在赤十字社が行っている事業
は「親戚訪問」ではなく「母国訪問」です。ロシア人奥さんにとっ
て韓国は母国ではないですね、厳密に言って。だから問題がややこ
しくなるのだと思います。これからは2―30年間連れ添ったご夫婦で
あれば一緒に母国訪問できるようにしようと努力しています。しか
し、この問題が片付くと次はこのような問題も生じると思います。
今多数の韓人家庭がロシア人嫁と婿さんを持っています。このよう
なカップルまで対象に入れると又様様な問題が出てきます。だから、
20年以上一緒に暮らしている家庭に限って訪問を許可するようにす
べきです。私もチョウ・ハンテさんが新聞に投稿したように40年間
も仲良くロシア人の奥さんと暮らしている彼の気持ちは良く理解出
来ます。だからこれからはこのような同胞立ちのために最善を尽く
します。
―手紙によると「米ドルを渡すと誰もが永住帰国できる」と噂され
ているようですが・・・。
―永住帰国に際しては永住帰国審査委員会というのがあって、老人会、
韓人会の他団体の会長らが一緒に書類審査を行って決めています。だ
からお金を貰って、私一人が行かせたいからと言って行かせるわけに
は行きません。根拠の無い噂です。それは全くの嘘です。安山アパー
トに永住帰国した方々の中には北朝鮮から派遣でサハリンへ来た人も
確かに入っています。一つの例をあげると、終戦前、親と一緒にサハ
リンへ渡った38年生まれのお婆さんのご主人が28年生まれて派遣でサ
ハリンへ来られた方です。派遣で来たからと言ってお婆さんだけ永住
帰国を許可するわけには行きません。お二人一緒に永住帰国できるよ
うにしました。
―派遣で来られた方は永住帰国の対象から外れるようですが、その理
由は何ですか。―規則では1945年8月15日以前サハリンに渡った人だけ
が永住帰国の対象となります。1945年以後派遣で来た同胞は対象にな
れないです。そのため、シネゴルスク部落で一人暮らしをしている李
・ボクスンお婆さんのような方が永住帰国できずいるのです。彼女は
1948年にサハリンに来られたからです。この問題はいつ解決できるか
わかりません。もしも私たちに決定権があるのならもう既に高齢のお
婆さんを永住帰国させたはずです。
― 一時母国訪問にもこのような問題がありますか。
―母国訪問においてはこのような制限はありません。北朝鮮や大陸か
らサハリンへ渡った人であっても、サハリンに居住しているのなら問
題はありません。ただし、パスポートの民族という欄に韓人と書かれ
ていない方は例外です。混血児であっても、ロシアの姓名を名乗って
いても問題無いですが、必ず民族は韓人と記入されていないと対象に
なれません。
―同胞たちは今もチャーター便で母国訪問していると思っているので
すが・・・。
―アジアナ航空がサハリンに飛んでいない時はそうでしたが、今は週
一便運行しておりますので、そこに合流しています。
―来る11月15日の訪韓で今年の母国訪問事業は幕を閉じるのですが、
今回訪問団を引率して韓国を訪ねた際、赤十字社との会談ではどうい
った問題で話あうのですか。―いつものように来年母国訪問事業につ
いてです。そして、ロシア人奥さんたちの母国訪問についても今回言
及するつもりです。
―ありがとうございました。

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コリアRンフィデンシャル   by Nam

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[廃鉱村地域活性化―カジノ産業」

先月の23日、韓国で始めて韓国人が出入りできるカジノホテルがオ
ープンした。場所はソウルから約300km離れた元炭鉱の町チョンソ
ンという場所。廃鉱が相次ぐ中で地域住民は生計手段を失い政府に強
く対策を求めたところ、地域経済再建の策としてカジノホテルができ
たという。韓国のラスベガスを目指し「江原ランド」という反政府企
業を立ち上げ、事業をスタートさせたが、オープン20日あまりで大
きな弊害を生んで政府を悩ませている。先ず、予想以上の盛況ぶりに
国民皆が驚いている。受容700人規模なのに、毎日3000人が押
しかけているそうだ。一攫千金を狙って全国から集まっているプロの
賭博団や大金持ちは勿論のこと、タクシーの運転手等庶民まで参加し、
一晩で何千万ウォンを負けては家にも帰れなくてホテルのロビーで寝
転がっている人が絶えないそうだ。自分のみが駄目になるだけではな
く一家の生計が侵されているのだ。地域経済を立て直し、住民生活を
守ろうとしたのに、地域住民までカジノをやっているとのこと。悲し
いが笑ってしまう。このような状況がテレビのニュースで連日流して
も客は絶えないという。「韓国人は元々賭博の好きな民族」だの、自
己管理のできない民族」だの反省というより自虐に近い声が聞こえて
くる。対策に追われている政府は二つの案を発表した。先ず、他の廃
鉱地域にはカジノ事業の許可をしない。そして、ベーティング限度額
を今の半額にすると共に、監督委員会を設置して地域住民の出入り禁
止と運営を徹底的に監視するとのことだ。休業時間も今の朝6―8時ま
での2時間をもう一時間延長するようだ。分別の無い国民を叱るべきか、
カジノで地域活性化を図ろうとした政府関係者を叱るべきか複雑な気
持ちである。

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寄稿  [展覧会レポート]   by 今西雅文  CGアーティスト
    m@imanishi.com     http://www.imanishi.com/
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伊藤若冲展
京都国立博物館 2000年10月24日〜11月26日
http://www.kyohaku.go.jp/tokuten/jakuchu/jaku1j.htm

伊藤若冲は、江戸時代の異端画家とされてきたが、最近は正統派の
画家として評価がってきている。美術雑誌の特集を始め、テレビの
番組でも取り上げられるほどの人気である。今回の京都国立博物館
の展覧会も、そういう評価の高まりのひとつであろう。
若冲その人のエピソードもよく知られるところで、家督を弟に譲っ
て引退して画家になったとか、庭にニワトリを放って一日中観察し
たとか、一生妻帯せず、女性に興味がなかった、などなどである。
私は昔から若冲の絵が好きで、特に、その異様な画面の雰囲気にシ
ュールレアリズム絵画に惹かれるように、魅力を感じていた。
若冲の本物を見るのは、今回が初めてで、それだけに期待が高まる。
そして、興味があったのは、はたして、『若冲はオタクだったのか
?』ということである。
そして実際に見てきた。第一の印象は、異端的な退廃も装飾に淫し
たところも全くない堂々たる絵画の王道をいく作品群だということ
であった。特に代表作とされる「動植綵絵」シリーズ(シリーズ3
0幅のうち11幅が展示)は異様なまでの緻密な描写に驚かされた
が、異端のコケオドシではない、傑作の迫力と風格を持つ作品であ
った。
江戸時代のほかの画家には見られない特徴は、非常にグラフィカル
であることだ。グフィカルとはつまり、印刷物では細かい微妙なタ
ッチを再現できないから線とべた塗りの面で表現することなのだが、
若冲の絵画にはほとんど、「タッチ」というものがないのだった。
いや、水墨画で筆跡を残した描法もあるのだが、それはタッチをタ
ッチとして見せる、ほとんど現代のイラストレーションに通じる描
画法だ。グラフィカルでイラストレーション的であるから、受ける
印象は現代的で「軽い」だ。(「動植綵絵」シリーズは別。これは
まったく軽くない)そして、メカニカルなまでの緻密さと、すべて
にピントがあった描写、うっすら漂うオタクの雰囲気、それらすべ
て非常に今日的だ。人物画の数が極めて少なく、女性を描いたもの
は皆無なのが、驚きだった。「ニワトリ」ほどの描写で描かれた人
物画はなかった。若冲の目には人間と人間の世界の俗事は写ってい
なかったのだろうか?人間の女性よりニワトリや野菜や虫に興味が
あったというのは、まるで、ロボットに迫真の描写を示すが人物は
様式化されてなんのリアリティーもない日本のアニメーションそっ
くりだ、というのは言い過ぎか?若冲の絵画作品は王道だが、本人
はやはり、『オタクだった』といえるだろう。

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[編集長から] by Michio Katayama
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■ようやく創刊号が出せました。今後ともよろしくお願い致します。

■"609studio"はメール}ガジンとWebサイトを利用し、新しい報道 
 のあり方を試みてゆきます}スコミにない、自由な報道を心
 がけて、文字・写真・ビデオなどあらゆる表現手段をインターネッ
 トというツールを使って"深層を探るドキュメンタリー”に徹しよう
 と考えていますhキュメンタリーの世界に生きるプロの発表の場と
 ご理解いただければ幸いです
■原稿料は出せませんがLはもちろんビデオ、写真など原稿寄稿大
  歓迎です=[ルでお問い合わせくださいn刊号は今西氏の[展覧会 
  レポート]です。今西氏には月一回執筆していただく予定です
■サハリン在住のチェさんがお姉さんを日本で探しておられます  詳報はWebに彼のビデオメッセージとともに掲載中。情報を求めてい
  ます。 → http://www.609studio.com

■最後にこの項[編集長から]はこの一週間を振り返ってみようと思い 
  ます。ご期待ください。

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発行     2000年11月21日 創刊号 No.0001
編集・発行  609studio  Michio Katayama
発行日    毎週火曜日
配信          まぐまぐ配信システム         ID:0000052236
mail         info@609studio.com
website    http://www.609studio.com

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