安心!?食べ物情報

安心!?食べ物情報 Food Review 906


カテゴリー: 2017年03月19日
安心!?食べ物情報906号
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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------906号--2017.03.19------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「FSMAとHACCP」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 まず、私も会員になっている

FOOCOM.NET
http://www.foocom.net/

が賞をもらったというニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

2016年3月16日
第1回 食生活ジャーナリスト大賞決定!

 この度、JFJの幹事会と大賞検討委員会は、第1回食生活ジャ
ーナリスト大賞の受賞者を16日に公表しました。

【大賞】

■「ジャーナリズム」部門

 「フードコミュニケーションコンパス」(通称名はフーコム、森
田満樹代表)

■「食文化」部門

 専修大学経営学部(神奈川県川崎市)の森本祥一准教授とゼミ学
生

 なお、授賞式は4月25日(火)午後6時から、毎日パレスサイ
ドビル9階のレストラン「アラスカ」で行います。

 詳細は、リリース文 (PDF) を参照してください。

代表幹事 小島正美

http://www.jfj-net.com/6477
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 代表者が毎日新聞の小島記者で、授賞式が毎日新聞本社の地下と
いうことで、いかにも身内感がありますが、とりあえずはおめでと
うございます。

 FOOCOM.NETは年会費一万円で、会員あてに毎週メールマガジンが
届くようになっています。この機会に、会員になることを考えてみ
てください。

 私は毎年、FOOCOM.NETと宮沢賢治学会に一万円ずつ送金していま
す。

 以下は受賞理由など。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

第1回「食生活ジャーナリスト大賞」受賞者決定

 「食生活ジャーナリストの会」(JFJ・約140人)は201
7年から食生活ジャーナリスト大賞を創設しました。この大賞は
「ジャーナリズム」部門と「食文化」部門の二部門から成り、それ
ぞれの分野ですぐれた業績や活動を残している個人または団体を顕
彰するものです。第1回の大賞は以下の団体・個人・グループに決
定しました。

■ジャーナリズム部門

<団体名>

一般社団法人「フードコミュニケーションコンパス」
(通称名はFOOCOMと記し、フーコムと呼ぶ。)

<組織の紹介>

 フーコムは新しいネットのメディア媒体。消費者団体も兼ねる。
2011年3月、科学ライターの松永和紀さん(女性)と消費生活
コンサルタントの森田満樹さん(女性)の2人が立ち上げ、無料で
読める「フーコムネット」をウェブ上に開設した。初代の代表は松
永さんで、昨年6月からは森田さんが代表を務める。

<受賞の理由>

 科学的な根拠に欠ける食情報が氾濫する中、食品の安全性や消費
者の健康に関して、科学的な根拠に基づく確かな情報を分かりやす
く発信し続けている。発信情報の信頼性は専門家だけでなく、政府、
企業、市民団体、メディアからも高く評価されている。各種専門家
の個性あふれるコラムが無料で読める点でも評価されている。

http://www.jfj-net.com/wp-content/uploads/2016/2016jfjgrandprize.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 残念ながら、大手マスコミで記事にしているのは、毎日新聞だけ
のようです。今後歴史を積み重ねていってもらいたいものです。

 次は以前に報道されていた、「中国産米が混入」という記事に関
して、反論が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■国産米 可能性高い 穀検分析結果を公表 中国産否定の証し 
京都中央会・京山会見

 京都市の米卸売会社「京山」の中国産米混入疑いを報じた『週刊
ダイヤモンド』の報道を受け、日本穀物検定協会に検査を依頼して
いたJA京都中央会と同社は11日、京都市内で記者会見し、国産
の可能性が高いとする同協会の分析結果を公表した。産地・品種判
別検査の結果、同社販売の「コシヒカリ」3銘柄は、いずれも「コ
シヒカリ」で「日本産」だった。農水省が同社の米取引実績の検査
を進めており、早期の結果公表を求める声が高まりそうだ。

 検査したのは「京都丹後こしひかり」「滋賀こしひかり」「魚沼
こしひかり」の3銘柄。ダイヤモンド社が検査したのと同じ、1月
5日に精米された米計5点を穀検に持ち込んだ。穀検が品種を判別
する「DNA鑑定」と、産地を判別する「重元素安定同位体比分析」
で検査した。

 会見した京都中央会の藤本伸幸参事は、今回の穀検の分析結果を
踏まえ、「いずれの米も間違いなく日本産と言って過言ではない」
と強調。その上で「ダイヤモンド社が同位体研究所の分析結果だけ
に基づき、書いた記事は問題がある」と指摘した。

 京山は、ダイヤモンド社が検査を依頼した同位体研究所と穀検に
対し、全ての情報を開示するよう求めていることを明らかにした。
中国産混入疑惑報道で売り上げが減少していることから、実損や調
査経費などを含め、改めて民事訴訟を起こす考えも示した。

 JAグループ京都は、原産地の魚沼や京都丹後、滋賀の原産地に
出向いて米を入手しており、それらの米についても穀検での産地・
品種判別検査を同時に進めている。今後、今回の結果と比較分析し
ていく方針だ。

 この問題は「国産として販売した米に中国産が混入していた」と
いう『週刊ダイヤモンド』の記事が発端となった。国会でも与野党
が取り上げ、注目を集めている。JA全中の奥野長衛会長は10日
の全中通常総会後の会見で「全国の米の流通全体に悪影響を与える
問題であり、農水省に早急に結果を出してもらいたい」との考えを
示している。

 京都中央会などは、事実と異なり名誉が損なわれたとして、計4
400万円の損害賠償などを求める訴訟を起こした他、京山は「記
事はあまりに悪質なものだ」として京都地方検察庁に刑事告訴の手
続きをしている。

  裁判通じ訴え ダイヤモンド社

 ダイヤモンド社は日本農業新聞の取材に対し、「現時点では検査
の内容が分かっていないのでコメントできないが、裁判で記事の真
実性を訴えていきたい」(法務部)とした。

https://www.agrinews.co.jp/p40351.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 仕入れ実績などからは、中国産米が混入というのがガセである可
能性は高いと思っていました。しかし、今回の検査が日本穀物検定
協会で行われたというのは大いに疑問です。

 というのは、この検査機関は米の品種(DNA)鑑定は常時行っ
ていますが、産地を特定する鑑定は業務としてはやっていないよう
なのです。

 産地特定は多くの検査結果を蓄積したデータを基礎に行うので、
いきなり鑑定を行うというのは無理があると思います。何故、実績
のある検査機関に持ち込まなかったのかが疑問です。

 次は「2日目のカレー」による食中毒事件です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■園児ら76人、2日めのカレーで食中毒 東京・世田谷の幼稚園

 東京都は17日、世田谷区の私立幼稚園で、園児と教職員計76
人が下痢や嘔吐(おうと)などの症状を発症したと発表した。世田
谷保健所が食事の状況などを調べ、教職員らが調理したカレーライ
スが原因のウエルシュ菌による集団食中毒と断定した。

 都によると、症状を訴えたのは3~6歳の園児67人、教職員9
人。いずれも症状は軽かったという。

 7日、園内でカレーを調理。8日に開かれた「年長組を送る会」
で再加熱して食べた後、症状を訴えた。複数の患者の便からウエル
シュ菌を検出し、共通の食事はカレーのみだった。

 都によると、ウエルシュ菌は熱に強く、大釜などで大量に加熱調
理する際に残存することがある。下痢などを起こすが、症状は比較
的軽いという。

http://www.sankei.com/affairs/news/170317/afr1703170031-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カレーは案外食中毒のリスクが大きい、というのはもっと知られ
ていてよいです。そもそも前日調理というのが間違いです。

 次は食品安全委員会から、こんな記事が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないでください~乳児ボツリヌス症
の発生が報告されました~ 

 今年2月、都内で、はちみつが原因と推定される乳児ボツリヌス
症が発生したことを受けて、東京都が注意喚起を行っています。

 生後1歳未満の乳児においては、腸管内でのボツリヌス菌の定着
と増殖が起こりやすいとされます。ボツリヌス菌は、芽胞を形成し
ますが、この芽胞で汚染された食品を乳児が食べると、腸管内で発
芽、増殖して、毒素を産出して乳児ボツリヌス症が発症することが
あります。

 症状は、便秘が数日間続き、全身の筋力低下、哺乳力の低下、泣
き声が小さくなる等、筋肉が弛緩することによる麻痺症状が特徴で、
重症例では、呼吸困難になる場合があります。

 乳児ボツリヌス症の予防方法としては、離乳前の乳児にはボツリ
ヌス菌の芽胞で汚染されるおそれのある蜂蜜などの食品を与えるこ
とを避けることとされています。

http://ameblo.jp/cao-fscj-blog/entry-12257247809.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 2月に乳児ボツリヌス症の発生があったということですが、報道
は全くなかったと思います。マスコミ何をやっているのやら。

 最後はもはや何をか言わんや状態の築地市場の話題です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■築地市場で海水濾過設備が故障 小池百合子知事、老朽化は「都
のほったらかし」が原因と批判

 築地市場(東京都中央区)にある海水の濾過(ろか)設備が17
日早朝、故障し、濾過した海水が市場内で使用できなくなった。都
が同日発表した。

 濾過した海水は床洗浄や魚の水槽などに使用しているが、市場の
主要な建物である水産仲卸売場(約1500店舗)全棟で海水の配
水が止まった。現在、水道水利用に切り替えて対応している。

 老朽化した土中の配管から漏水したのが原因とみられ、都は復旧
を急いでいる。

 小池百合子都知事は同日の会見で、豊洲市場(江東区)移転が都
の前提になっていたとして「築地改修がほったらかしだった。汚い、
古いなどと指摘されて、18年間放置されてきた」と指摘。築地で
は、耐震基準を満たさない建物や土壌の有害物質の存在が相次いで
明らかになっているが、今回の故障も含めた老朽化の原因を、対応
を怠ってきた都の「不作為」にあると批判した。

 その上で、「企業なら問題があればリコールや株価下落になる。
市場について万全の信頼を得るべきだが、信頼を得ることは本当に
大変だ」と強調した。

 都によると、築地では専用設備から海水を取水して濾過し、滅菌。
土中の配管を通じて水産仲卸売場の各店舗などに配水し、床洗浄や
魚の水槽用に利用されている。

 17日朝、蛇口から海水が出ないとの苦情が業者から都に寄せら
れた。

 設備の配管は昭和36年に整備され、その後補修を繰り返しなが
ら利用を続けてきたという。修理には時間がかかる見通し。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170317-00000554-san-soci
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 現職都知事が都政を批判するという、珍しいものを見ているわけ
です。そもそも築地がもうダメだから、新市場を用意していたのを、
理由もなく止めたあなたが悪いんです。

 地下水の検査結果も、前回と最終のものとの2回、不正規の取水
をしていたことがバレています。故意に不安を煽ることで、自己正
当化しようとしているのでしょう。

 些細なことで知事を交代させると、次はもっとひどいのが出てく
る、ということのようです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「FSMAとHACCP」
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 最近、ジェトロから、アメリカの米国食品安全強化法に関する情
報が出ているので、紹介します。長いですが、ごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■米国食品安全強化法(FSMA)概要

 米国では2011年1月4日、食品安全強化法(Food Safety Moderniz
ation Act、以下FSMA)が制定され、具体的内容を定めた詳細規則
が順次公表されてきました。FSMAは、米国内に流通する輸入食品に
も適用されるため、米国向けに輸出する日本の食品関連事業者にも
対応が迫られています。

 FSMAの規則のうち、特に日本の食品関連事業者に影響が大きいと
されているのが、危害の未然予防管理を含む食品安全計画の策定等
を定めた規則(第103条規則)です。同規則は、原則(*)2016年9
月19日以降、適用されることになります。そのため、これまで危害
の未然予防管理に取り組んでいない事業者は、適用期限までに食品
安全計画を策定し、その順守のための態勢を整える必要があります。
また、同規則の適用以降は、食品医薬品局(FDA)による食品関連
施設の査察は、同規則の順守状況も確認されることになります。

(*)企業規模により猶予期間あり。原則として最終規則公表から1
年後(2016年9月19日以降)で、小規模企業(従業員500名未満、か
つ適用除外の対象外)については2年後(2017年9月18日以降)、零
細企業(年間売上高が100万ドル未満)については3年後(2018年9
月17日以降)からとなる。

条文・規則等の解説

【1】外国施設へのFDA検査の大幅強化(食品安全強化法第201条、
第306条)

 食品安全強化法(FSMA)の制定により、食品医薬品局(FDA)の
権限が大幅に強化され、米国内に流通する食品を製造する外国の食
品関連施設に対しても査察が行われることになりました。

 日本の食品関連施設においても、12年夏ごろから実際に査察が行
われています。原則、FDAによる査察要請の24時間内(またはFDAが
示す期限内)に応答しないと査察拒否とみなされ、査察を拒否した
外国施設からの食品輸入は禁止されることとされています。

 なお、FDAによる施設の再査察には高額の手数料が請求され、外
国施設の場合、その支払い義務は米国代理人にあります。

【2】バイオテロ法に基づく登録情報の更新制度の導入(食品安全
強化法第102条)

 米国内でヒトや動物の消費に供するための食品を製造・加工、梱
包、保管する国内外の施設は、バイオテロ法に基づく食品医薬品局
(FDA)への施設登録が必要です。

 さらに食品安全強化法(FSMA)により、この登録を2年に1度更新
することが義務化されました。更新期間は偶数年の10月1日~12月
31日です。

 重大な健康危害もしくは死をもたらす危害の合理的な可能性があ
る場合は、施設の登録を一時停止され、輸出が不可能となります。

 また、施設の連絡担当者及び米国代理人のEメールアドレスは、
これまで任意の登録事項でしたが、FSMAにより登録が義務化されま
した。

【3】「米国代理人」の義務が強化/手数料の徴収 (食品安全強化
法第102条、第107条)

 食品安全強化法(FSMA)により、登録された米国代理人の義務が
強化されました。食品医薬品局(FDA)による外国施設の査察通知
は、外国施設に届くと同時に米国代理人にも届く場合があり、米国
代理人がFDAと円滑なコミュニケーションを図っていくことが重要
になります。また、FDAによる外国施設の「再査察」の際の手数料
の徴収は、米国代理人が請求対象となります。

 また、FSMAにより、輸入食品の再検査、食品関連施設の再査察、
強制的リコールの場合、また輸入業者が任意適格輸入業者プログラ
ムに参加する場合に、手数料が徴収されることになりました。外国
食品関連施設の再査察の手数料は米国代理人が、輸入食品の再検査
の手数料は輸入業者が支払いの義務を負うことになります。

【4】食品安全計画の策定・実施 (食品安全強化法第103条)

 バイオテロ法に基づく登録施設は、食品安全強化法(FSMA)第10
3条により予防管理措置・食品安全計画を策定・実施しなければな
りません。

 この立法趣旨は、危害分析重要管理点(HACCP)方式の基本原理
を、米国に供給される食品を扱う全ての食品関連施設に導入するこ
とにあります。

 本条に関し2015年9月に公表された最終規則では、

(1)食品ごとに、その製造・加工、梱包、または保管に関し危害分
析を行い、

(2)いかなる予防的管理措置を必要とする危害も決定的に最小化ま
たは予防するための危害管理を行うことが求められています。

 さらに、その食品安全システムが計画どおりに機能しているかど
うか監視(モニタリング)、是正措置、検証等を行う必要がありま
す。加えて、その食品安全計画の運用状況を実証する記録を維持し
なくてはなりません。

 本条の義務化は、原則として最終規則公表から1年後(2016年9月
19日)で、小企業(従業員500名未満、かつ適用除外の対象外)に
ついては2年後(2017年9月18日以降)、零細企業(年間売上高が10
0万ドル未満)については3年後(2018年9月17日以降)からとなり
ます。

 なお、本条は、栄養補助食品を扱う施設、水産物HACCP、ジュー
スHACCPが義務付けられた施設、アルコール飲料の製造施設には適
用されません。また、低酸性缶詰食品については、微生物危害につ
いてのみ措置済みとして適用除外になります。その他にも、農場内
の一定活動(生産・収穫・肥育、包装・保管等)や小規模の農場で
行われる低リスク活動(野菜等のカット等)、穀物の保管等、いく
つか適用除外が設けられています。

【5】野菜・果実安全基準(食品安全強化法第105条)

 食品安全強化法(FSMA)により、ヒトが消費する果実・野菜を、
未加工または自然な状態で生産、収穫、梱包及び保管する農場は、
微生物学的汚染リスクを最小化するための、FDAが示す手続き、手
順及び慣行に従わなくてはなりません。

 本条に関し2015年11月13日に公表された最終規則では、安全管理
の基準として、農家の生産、収穫、梱包、保管過程における、微生
物による汚染源に挙げられる農業用水、家畜ふん堆肥、家畜及び野
生動物、生産機材や建造物、従業員の健康衛生に関する取扱い基準
等を規定しています。対象となる農場は、

(1)授業員向けトレーニング、
(2)衛生管理の徹底のほか、
(3)農業用水の管理を行うことが求められています。

加えて、それら活動の運用状況を実証する記録を維持しなくてはな
りません。

 本条の義務化は、原則として最終規則公表から2年後で、年間総
売上が50万ドル未満の農家は3年後、同25万ドル未満の農家は4年後
からとなります。なお、過去3年平均で、対象農場の売上高が2万5
千ドル未満の農場は適用除外となっています。

 なお、本条の規則適用対象品目は、FDAが指定する農産物の定義
に該当するもののうち

(1)野菜
(2)果実
(3)モヤシ等のスプラウト類
(4)ナッツの一部(マカデミアナッツ、くるみ等)
(5)ハーブ

となっています。未加工で消費されることがほとんどないワサビや
サツマイモ、カボチャ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ等は適用対象
外とされますが、FDAが野菜に指定するしいたけや食用に要する葉
(緑茶等)、長芋、ごぼう、わけぎ、にんにく等が適用対象となっ
ています。コメや麦等の穀物(Food Grains)は適用対象外です。

【6】意図的な食品不良の防止 (食品安全強化法第106条)

 食品安全強化法(FSMA)により、意図的に不良が引き起こされる
リスクが高い、消費者用に包装される前のバルクとして扱われる食
品を対象に、その食品の流通過程における脆弱な点について、意図
的な食品不良事故を防止する措置が義務付けられました。

 本規定は、バイオテロへの危機感や、中国産の粉ミルクへのメラ
ミン混入などの事例を受けて、意図的な食品汚染の防止が必要との
観点から導入されたものです。

 最終規則では、FDAに施設登録が必要な米国内外の食品関連施設
(食品の製造・加工、包装、保管施設)の所有者、運営者又は代理
人に、食品防御計画(Food Defense Plan)として、広く公共の健
康被害をもたらす目的で行われる異物混入等の食品不良事故が起こ
りそうな工程等を特定させ、事故予防・軽減のための実行可能な対
策(緩和戦略)を講じさせることをねらいとしています。

 なお、本条の義務化は、原則として最終規則公表から3年後(201
9年5月)、従業員500人未満の企業は4年後(2020年5月)、過去3年
の年間食品売上高平均が1,000万ドル未満の企業は5年後(2021年5
月)からとなります。なお、零細企業(過去3年の年間食品売上高
平均が1,000万ドル未満の企業)は本規則の適用対象外となるが、
当局からの要請に応じ、当該要件を満たしていることを証明する必
要があります。

【7】米国の食品輸入者による輸入食品の安全検証(外国供給業者
検証プログラム) (食品安全強化法第301条)

 食品安全強化法(FSMA)により、輸入業者(輸入時における米国
内の食品の所有者、代理人)には、輸入食品が

(1)第103条の計画に沿って製造されたか、または、第105条が規定
する農産物の場合は同条の基準に従っているか、

(2)不良状態(adultrated)ではないか、

(3)不当表示(misbranded)がなされていないか

について、リスクに応じた外国供給業者の検証を行うことが義務付
けられました。

 これが、外国供給業者検証プログラムです。

 FSMAで例示されている検証活動としては、出荷情報の監視、ロッ
トごとの法令順守(FSMAに限らない)の証明、毎年の実地検査、外
国供給業者の第103条で義務化されている食品安全計画のチェック、
出荷時の定期的なサンプル検査などがあります。

 なお、水産物HACCP、ジュースHACCPプログラムの対象食品は適用
除外となります。また、低酸性缶詰食品については、微生物危害に
関してのみ措置済みとして扱われます。一方、食品添加物や見本市
のサンプル品も対象となります。

【8】食品の輸入迅速化のための任意プログラム(任意適格輸入業
者プログラム) (食品安全強化法第302条)

 食品安全強化法(FSMA)により、任意で参加した輸入業者のため
の食品輸入の手続き迅速化プログラムである、任意適格輸入業者プ
ログラムが導入されました。このプログラムに参加できるのは、認
定を受けた第三者監査人の証明を受けた食品関連施設から食品を輸
入する業者のみです。

【9】輸入食品に対する証明書の要求 (食品安全強化法第303条)

 食品安全強化法(FSMA)により、FDAが必要と認めるときは、食
品の輸入に際し、政府または認定を受けた第三者監査人の証明書を
要求できることとなりました。証明書を要求するかどうかは、FDA
が食品のリスクや、生産地のリスクなどを考慮して決定されること
になります。

【10】第三者監査制度の導入 (食品安全強化法第307 条)

 食品安全強化法(FSMA)により、任意適格輸入業者プログラムに
参加するために必要な証明(上記(8))や、輸入時の証明(上記
(9))を行う第三者の監査制度が創設されました。

 第三者監査人は、外国政府、外国の協同組合、個人などの第三者
がなることができ、FDAが承認する認定機関が認定を行ないます。 

【11】試験所の認定制度の導入 (食品安全強化法第202 条)

 食品安全強化法(FSMA)により、食品の輸入時の試験検査は、
FDA の承認を受けた認定機関の認定を受けた試験所が行うことにな
りました。この規定の施行後は、FDA に試験結果を求められた場合
は、認定試験所に試験を依頼し、その結果を提出しなければならな
くなります。試験所の認定は5年ごとの更新が必要です。

【12】高リスク食品のトレーサビリティーの強化(食品安全強化法
第204 条)

 食品安全強化法により、トレーサビリティー強化を目的として、
FDAが指定する高リスク食品については、2年間の記録保存を義務付
けられることになりました。

【13】衛生的な食品輸送(食品安全強化法第111条)

 食品安全強化法(FSMA)により、食品の衛生的な輸送を確保する
ことが義務付けられました。具体的には、食品の温度の不適切な管
理、積荷交換時の車両の不完全な清掃等、輸送上の食品安全リスク
を予防することが求められています。

https://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/foods/fsma/basic.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 外国のことまで口出ししてくるのは、さすが国際社会のジャイア
ン、迷惑なことだと感じないことはないですが、食品の安全に関し
ては、日本国民もアメリカ国民と同等の権利を主張できるわけで、
要するに日本の安全でない食品生産現場を何とかしなければならな
い、ということです。

 先日の「刻み海苔」の工場を持ち出すまでもなく、日本の食品工
場の大部分がアメリカに輸出できる水準でないことは明らかです。

 築地市場を見てもわかるように、明らかに安全でないものが、何
故かまかり通っている現実が日本にはあります。

 ということで、HACCPを義務化すべし、という流れになって
いってほしいという話になります。

 零細工場はどうするのだ?という疑問に関しては、HACCPも
採用できない工場はさっさと廃業すべし、というのが答えです。

 とはいえ、日本でのHACCPの普及はまだまだ進んでいない現
実があるわけですが、その理由として、一つのヒントがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■わが国におけるHACCPの普及

1)普及が進んでいない理由

 普及が進んでいないと判定された根拠は、農林水産省が平成24年
度に行った「食品製造業におけるHACCP手法の導入状況実態調査」
において、導入済みの企業の比率が全体で20.8%と低いことにある。

 特に食品販売金額が50億円未満の企業の導入率が、販売金額が少
なくなるのにつれて低くなっていることにある。このように導入率
が低い理由は、多くの人が、HACCPは高度な衛生管理の手法なので、
仕組みが複雑で施設の整備や人材の確保に多額の資金と時間が必要
と思っているからである。

 このことは、この調査において導入が進まない問題点として、

(1)施設整備に多額の資金が必要、
(2)人的コスト等の導入後の運用コストが大きい、
(3)従業員に対する研修を十分に行う余裕がない、

などの回答が上位を占めていることからもわかる。

2)なぜ、多くの人にHACCPの導入には金がかかると思われている
のであろうか

 わが国には、食品衛生法第13条に規定されている「総合衛生管理
製造過程の承認制度(通称マル総)」がある。このマル総の承認要
件にHACCPの7原則が使用されているので、多くの人は、マル総が
わが国のHACCPの制度と思っている。

 しかし、マル総は、食品衛生法第11条に対する例外規定の制度で
あってHACCPの制度ではない。

 即ち、第11条の規定により製造基準が定められた食品であっても、
マル総の承認を得れば定められた製造基準を守らなくても良いとい
う制度である。

 そもそも、特定の食品に製造基準が定められているのは、製造基
準を守らなければ、その食品の安全性が保たれないからである。製
造基準を守らなくても安全であるということがHACCPによって証明
されれば、例外として認めるのがマル総であるから、当然、マル総
の承認要件は複雑となり、マル総のHACCPの考え方は国際的に通じ
るHACCPの考え方から逸脱したものになり、施設の整備に金がかか
るものになっている。

 更に、かかる金の支援のために「食品の製造過程の管理の高度化
に関する臨時措置法(HACCP支援法)」が制定されているので、
HACCPは金がかかるものと世間では思い込まれてしまっている。

 HACCPを普及するには、今なおマル総の承認基準がわが国のHACCP
と誤解している人々をマル総から決別させることが必要である。

 更に、厚生労働省自らがガイダンスを作成してコーデックスのHA
CCPの具体的なやり方を食品事業者に知らしめることが必要である。

 この二つが進めば、管理運営基準はHACCPの7原則の加わったも
のに一本化され、HACCPの普及は進んで行くと思う。

HACCP
原則1:危害要因分析を実施する
原則2:必須管理点(CCP)を決定する
原則3:許容限界(CL)を設定する
原則4:モニタリング手順を設定する
原則5:是正措置を設定する
原則6:検証手順を設定する
原則7:記録付けの手順を設定する

http://www.jasnet.or.jp/4-shuppanbutu/pickup/14.04.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「(通称マル総)」ということ自体、私は知りませんでしたが、
なるほど、と思える意見です。

 HACCPなんか当たり前、という社会になっていってほしいも
のです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 前回はすぐにでも手術、というような書き方をしましたが、結局
手術日は3月27日(月)になりました。だから来週もいつもどお
り配信予定です。手術後一週間程度で退院だそうで、うまくいくと
その次も休まずにすみそうです。

 と本人は楽観的なことを言っていますが、症状はかなり悪くて、
重度の進行性ガンです。本当のところはいつまで持つかわからない、
のかもしれません。

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