安心!?食べ物情報

安心!?食べ物情報 Food Review 925


カテゴリー: 2017年08月13日
安心!?食べ物情報925号
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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------925号--2017.08.13------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「ニュースから」「カカオ豆とチョコレート」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今週は意外に食中毒事件が少なかったのですが、こんなニュース
がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■日田市のこども園で「O111」集団感染

 日田市の認定こども園で園児17人が腸管出血性大腸菌「O11
1」に集団感染していたことがわかりました。例年、夏場に患者数
が増加することから、県は注意を呼びかけています。

 県によりますと、腸管出血性大腸菌「O111」の感染が確認さ
れたのは、日田市内の認定こども園に通う0歳から2歳までの園児
17人です。

 園児は7月20日以降、腹痛や下痢の症状を訴え医療機関を受診
しましたが、現在は全員快方に向かっているということです。

 県はこども園に対して衛生管理の徹底を指導するとともに、感染
経路について調べる方針です。

 「O111」は「O157」と同じ強い感染力を持ち、加熱が不
十分な肉を食べるなどして発症し、患者数は夏場に増加します。県
は肉を食べる際は十分に加熱するほか、食品の温度管理や手洗いを
徹底するよう呼びかけています。

http://www.e-obs.com/news/detail.php?id=08070038351&day=20170807
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 食中毒とは断定できないようです。

 「腸管出血性大腸菌」は食中毒でなくても感染することがありそ
うです。

 次はラーメン店の火事の話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■出火前から炭化か 火元ラーメン店 長年の調理で

 東京・築地の築地場外市場で7棟が焼けた火災で、出火元とみら
れるラーメン店の厨房の壁が、長年にわたる調理の熱で経年劣化し、
炭のような状態になっていた可能性があることが5日、捜査関係者
への取材で分かった。警視庁は火災の前から同店の壁の内部が燃え
やすい状態になっていたとみて調べている。

 火災は調理中の熱が壁に伝わり、内部に熱が蓄積して発火する
「伝導過熱」が原因とみられている。

 捜査関係者によると、同店では防火措置としてステンレスの板を
張った木製の壁から、数センチの距離でこんろを使用。スープの仕
込みなどで長時間、ずんどう鍋を加熱していたといい、日常的に壁
の内部に熱が蓄積していたとみられる。実況見分の結果、こんろ脇
周辺の壁は内部が乾燥して炭のような状態になっており、長年の熱
で劣化していた可能性が高いという。

 ラーメン店の従業員らは、火災のあった3日もこんろを使用し、
午後4時前にこんろの火を消して退店したという。一方、隣接する
別の店の従業員がその30分ほど前に「焦げ臭いにおいがした」と
話しているといい、警視庁が出火時間の特定を進めている。

http://www.sankei.com/affairs/news/170805/afr1708050011-n1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 燃えているところはテレビでもやっていましたが、このあたり一
帯がすでに安全にものを食べられる環境ではないように思いました。

 火事の原因となったラーメン店の様子が書かれていますが、こん
な店で食べたくはない、というのが私の感想です。

 「築地場外」も移転ないし廃止を考えるべきではないでしょうか。

 次は漁業の話題を二つ。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■クロマグロ漁獲枠15%減 漁業者に不満も

 水産庁は8日、資源の減少が懸念される太平洋クロマグロに関す
る会合を東京都内で開いた。幼魚(30キログラム未満)の漁獲量を
約15%減らす新たな漁獲枠を漁業者に伝えた。幼魚の漁獲量が国際
社会に約束した水準を上回り、超過分を翌年に差し引く必要がある
ためだ。漁獲の制限は資源管理のために不可欠だが、漁業者には反
発もあり、実効性に課題が残っている。

 2016年の築地市場の国産クロマグロ入荷量は規制開始前の11年比
で4割増えた(築地市場)

 前期(沖合漁業は昨年1月~同12月、沿岸漁業は昨年7月~今年
6月)に国際的に約束した漁獲枠は4007トンだったが、最終的には
4340.5トンに達した。他の魚種を狙っているのにクロマグロが網に
かかる「混獲」が主因とされる。

 国際ルールでは約束分を超過すると、翌期以降の漁獲枠を減らす
決まりがある。水産庁はこれに基づき、7月に始まった今期の漁獲
枠を583.5トン少ない3423.5トンに抑える方針を示した。都道府県
別では北海道や島根県など25道府県で漁獲枠が減る。

 規制の順守が難しいのは、海域によってはクロマグロの来遊頻度
が高まっていることがあるためだ。会合に出席した長崎県の美津島
町漁業協同組合の水主川澄男組合長は「(増加傾向にある)クロマ
グロの幼魚がイカを食い荒らすのでイカ釣りが成り立たない」と指
摘する。推定資源量は低水準だが、漁場によって事情は異なってい
る。

 今月末から韓国で太平洋クロマグロの国際会議が開かれる。環境
保護に熱心な欧米は厳しい管理措置の導入に意欲を示している。国
内外の調整は難航しそうだ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H77_Y7A800C1EE8000/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「海域によってはクロマグロの来遊頻度が高まっている」という
のは眉唾の話です。実際は魚群探知機などを使って、資源としては
減ってしまっているものを無理に獲っているのでは。

 次はサンマも同様の道を歩んでいるという話です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■サンマ漁獲量、最低の恐れ=資源減少で3年連続不漁―水産庁

 水産庁は4日、今年8月から12月までのサンマの漁獲量が、過去最
低だった前年を下回る見通しになったと発表した。資源量減少によ
り3年連続で不漁となる公算が大きく、今年は流通量のさらなる減
少が予想される。新鮮な生サンマは、一層の高値になる恐れがあり
そうだ。

 水産庁は日本沿岸や公海で6~7月に実施した調査で、資源量減少
を確認した。調査結果などから、サンマ漁のシーズン前半(10月上
旬まで)の漁獲量は前年を上回るものの、同月中旬以降は低調に推
移すると見込んでいる。

 2016年の日本のサンマ漁獲量は約11.4万トンと、水産庁が統計
を取り始めた1977年以降の最低を記録。北海道沖の水温上昇や台風
で漁に出られない日が多かったことも影響した。15年も約11.6万
トンと、14年(約22.7万トン)に比べ半減した。

 不漁については、公海上での台湾や中国の漁船による乱獲が一因
との見方がある。水産庁は「国際的に資源管理を強化した方がよい」
(漁場資源課)と話している。 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170804-00000132-jij-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここでも外国を悪者にして切り抜けようとしているようですが、
とにかく多過ぎる漁獲量を減らすしかないのだと思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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今回は休みます。

-〔食べ物情報〕---------------------------------------------
「カカオ豆とチョコレート」
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 こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■初の国産チョコ誕生!? 東京五輪へ試作品 小笠原・母島で栽
培 安定供給が課題 東京カカオ

 東京都の離島、小笠原諸島の母島産カカオを使った国産チョコレ
ートの商品化が目前まで進んでいる。熱帯原産のカカオは小笠原で
も栽培が難しく、国産の市販商品は前例がない。「東京カカオ」の
ブランド名で試作品は完成し、残る課題はカカオの安定供給だ。2
019年までに商品化し、東京五輪で“おもてなし”を――と、関
係者は夢を膨らませる。

 商品化を進めるのは埼玉県草加市の菓子メーカー平塚製菓と、母
島でマンゴーやレモンを生産する折田農園。11年からカカオ栽培
に着手した。インドネシアから輸入した果実(ポッド)から種子を
取り、実生で苗木を生産。13年に初収穫を迎え、現在は50アー
ルで500本を栽培する。

 栽培方法を学ぶため、同社の平塚正幸社長と同園の折田一夫代表
は主産地のインドネシアなどに視察に出向いたが「気候や立地の違
い、粗放的な栽培など参考にならなかった」(折田代表)。

 折田代表は島での農業の経験と勘を頼りに土壌の水はけを改良。
小笠原の平均気温は24.2度(16年)でカカオ生産に必要な2
7度には満たないため、ハウスを建てて日照を調整するなど、試行
錯誤を重ねた。今年は園地に水槽を置き、授粉を媒介するとされる
蚊の増殖を試みている。

 折田代表は「レモンとマンゴーに次ぐ経営の柱にしたい」と期待
する。木によって生育にばらつきがあり、ほとんど実を付けない木
もあるなど課題は多いが、今後は収量性の高い木を取り木や挿し木
で繁殖して改植し、収量向上を目指す。

□希少価値が武器

 平塚製菓は長年、主力商品のチョコレートを大手メーカーの下請
けとしてOEM(相手先ブランドによる生産)で製造してきた。そ
んな中、同社は大手が参入していない国産チョコに着目。国産原料
による安全・安心と「東京産」の驚きと希少性を武器に、自社ブラ
ンドの確立を目指す。商品化の着手後に決定した東京五輪・パラリ
ンピック開催は「まさに追い風」(同社)と歓迎する。

 従来、国内メーカーが原料として使うのは、現地で発酵や乾燥な
ど一次加工されたカカオ豆か、さらに焙煎、磨砕を経たカカオマス。
しかし、国内では生の果実から原料を製造する実績がない。同社は
現地視察や海外の文献などを頼りに発酵から乾燥まで試行錯誤を重
ね、2年越しで技術を確立した。

 16年に完成させた「東京カカオ」は、海外産と比べ爽やかな香
りと優しい苦味で出来栄えは上々。原料を安定調達できれば量産で
きる態勢は整った。当面の目標は、カカオ豆の生産量で年間2トン
(乾燥状態)。板チョコ換算で4万枚を製造し、19年には一般販
売させる計画だ。

□国内で栽培困難

 カカオは西アフリカ、東南アジア、中南米が主産の熱帯作物。適
地は年平均気温27度以上の高温多湿の気候で、赤道を挟んだ南北
緯20度以内の“カカオベルト”と呼ばれる一帯とされる。国内で
は別の製菓会社が沖縄地方で挑戦した例もあるが「栽培が難しいこ
ともあり、(研究開発の)規模を縮小している」(広報担当)と、
商品化に至っていない。

 日本チョコレート・ココア協会によると、近年は健康への機能性
から、メーカー各社が高カカオ製品などの販売を強化。「中高年層
も食べるようになり、消費量は増加している」(同協会)とみる。

 東京都小笠原亜熱帯農業センターの河野章所長は「カカオは栽培
技術などの情報が少なく手探りだが、軌道に乗れば小笠原の農業の
モデルとして産業振興につながる」と期待する。

https://www.agrinews.co.jp/p41523.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 小笠原でカカオ栽培というのは意表をつく話です。でも、小笠原
も「熱帯」ではないのですよね。

 この話の背景には、近年流行している「ビーントゥバー」のチョ
コレートがあります。まずその説明から。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■チョコの新潮流「ビーントゥバー」とは何か
日本でも新しい歴史が始まっている

 プレゼントされたりお返しを考えたりと、何かとチョコレートが
身近な話題となるシーズン。テレビのニュースや雑誌の特集で「チ
ョコレートの最新トレンドはビーントゥバー!」「Bean to Barが
チョコレートの新基準」といったタイトルがかなり頻繁に登場して
いる。「ビーントゥバー」は今や世界を席巻するチョコレート界の
新潮流だ。最新トレンド「Bean to Bar(ビーントゥバー)」とはいっ
たい何か。

□ビーントゥバーチョコレートとは?

 まず、「ビーントゥバー=Bean to Bar」と聞いたら、「こだわ
りのチョコレートバー(板チョコ)」をイメージしてほしい。加え
て「カカオ豆が主役」「カカオ豆がチョコレートになるまでの全工
程を一貫して手掛けた、クラフト的なチョコレート」という特徴も
ある。

 ビーン=「カカオ豆」から、バー=「板チョコ」まで。つまり、
ビーントゥバーは、チョコレートの原料であるカカオ豆の仕入れ・
選別・焙煎・成形などの、製造の全工程を一人の作り手、あるいは
1つのブランドが一貫して行う「チョコレート作りの新しいスタイ
ル」のこと。ビールの世界でいう、クラフトビールに近い。チョコ
レート自体を「ビーントゥバー」と呼ぶこともあれば「ビーントゥ
バーチョコレート」と呼ぶこともある。

□クラフト的センスの高いパッケージ

 「ビーントゥバー」は、2000年代初頭に米国で生まれた。米国で
は時代とともにチョコレートが香料や植物性油脂などを加えた「甘
いお菓子」となり、カカオ豆本来の風味を失っていった。

 そのアンチテーゼでもあり、チョコレートの原料であるカカオ豆
への素材回帰ともいわれるビーントゥバーのムーブメント。大手メ
ーカーではなく、これまでまったくチョコレートや食品に縁がなか
った個人が、ガレージや自宅の小さな工房で作り始めたケースが多
く、メイン素材はカカオ豆と少量のシュガーのみと至ってシンプル。
小規模生産が多く、パッケージの包み紙までハンドメードであるこ
とも多い。

□日本でも人気に火がついた

 フレンドリーでクール。ヨーロッパの高級チョコレートとも、マ
スマーケットのチョコレートとも違う、時代の空気をまとったスタ
イルは、瞬く間に米国から世界中に広がった。日本でも2010年代前
半から増え、現在は全国各地に60以上の専門店がある。

 2017年1月28日、29日の2日間、東京・清澄白河で「Craft Chocol
ate Festival(クラフトチョコレートフェスティバル)」が開催さ
れた。主催は2016年にサンフランシスコから蔵前に上陸した「ダン
デライオン・チョコレート」で、約1000人と来場者は予想を上回っ
た。

(略)

 「開催目的は、ビーントゥバーを一過性のムーブメントではなく、
カルチャーとして根付かせること。国を越えて横のつながりを作る
ことです」(ダンデライオン・チョコレート・ジャパン 飯田明さん)

□ビーントゥバーの何がウケているのか

 ビーントゥバーの魅力は、ワインやコーヒーのような嗜好品的要
素だ。主に単一産地(シングルオリジン)のカカオ豆で作られるの
で、豆本来の味がわかる。たとえば「ベトナム産カカオはフルーテ
ィ」「ハイチ産カカオはナッツの香り」という感じだ。カカオ豆は
産地別・品種別に風味が違い、さらには発酵、焙煎といったプロセ
スごとに味が変わると気づくと、いわゆる、「はまる」。

略)

 日本のビーントゥバームーブメントの背景には、カカオ豆を扱う
会社、人の存在がある。立花商店は、2013年から良質なカカオ豆を
ガーナ、ベトナムなど、世界15カ国以上から輸入し、ビーントゥバ
ーチョコレート専門店に販売している。現在は必要な機器類の輸入
代行も行い、4年間で顧客は8倍に。問い合わせは年々増えていると
いう。産地からダイレクトトレードする店もあるが、小ロットで小
売りする会社の存在は、開業やビーントゥバーの導入を助ける。

□カカオ生産地とチョコレートの作り手をつなぐ

 また、カカオハンターとして知られる小方真弓さんは、コロンビ
アを拠点に、カカオ生産地で研究・開発を行い、ビーントゥバーの
裾野を広げた人物だ。品質の高いコロンビア産カカオ豆を日本で販
売するほか、自身でもビーントゥバーを手掛け、技術指導をする。
カカオ生産地とチョコレートの作り手をつなぐ大きな役割を担う。

 ブームが過熱する中、人気店「ミニマル・ビーントゥバーチョコ
レート」代表の山下貴嗣さんは「チョコレートは食べ物なので一定
の品質管理、安全管理が重要。プロ以外の人が真似をして安易にカ
カオ豆からチョコレートを作り、販売し、ワークショップなどを行
って口にするのは安全でないことがあるので注意が必要」と話す。

 立花商店の生田渉さんは、「日本では欧米ほど板チョコレートが
消費されていない。日本に合った商品も開発しながら、日本独自の
ビーントゥバー文化が定着するとよいのではないか」とも言う。ビ
ーントゥバーの価格は、ほぼ1枚1000円以上。良いカカオ豆から小
規模生産すれば値段は上がるが、何も説明がなければ、板チョコな
のにと価格に驚く消費者もまだまだ多い。

 ヨーロッパのショコラティエが作る高級チョコレートは、2000年
代初頭から日本に広く紹介され、今やギフトに適した味の芸術品と
して日本に定着した。同じ2000年代初頭に米国のガレージで生まれ
たビーントゥバーチョコレートは、今後どう日本に定着していくだ
ろう。まったく新しいチョコレートの歴史が確かに始まっている。

http://toyokeizai.net/articles/-/160884
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで、「カカオ豆」の基礎知識です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■カカオ豆とは	

 カカオ豆はチョコレートやココアの主原料で、カカオの樹の果実
の中にある種子のことです。

□テオブロマ・カカオ

 カカオの学名は、あおぎり科 テオブロマ属 カカオ
 Stercurliaceae Theobroma Cacao (Linnaeus)

 テオブロマとは、《神様のたべもの》という意味で、メキシコ・
アステカ族の神話に由来します。

 昔は王様や貴族あるいはお金持ちだけの貴重な食べものでした。

□カカオの栽培地域	

 カカオは、赤道の南北緯度20度以内、年間平均気温27℃以上の、
しかも年間を通じてその上下する範囲がごく狭い、高温・多湿な地
方で栽培される熱帯植物です。

 産地は、西アフリカ、東南アジア、中南米です。	

□カカオの樹	

 カカオの樹は常緑樹ですが年間を通じて落葉し、半日陰を好みま
す。直射日光にさらされて、蒸発が強くならないようにする必要が
あり、カカオの樹の周りにはシェードトリーといわれる覆いとなる
樹を植えているのが多く見られます。 生長すると、高さは7~10メ
ートル、幹の太さは10~20センチになります。

 枝だけでなく、幹にも実のなるちょっと風変わりな樹です。

□カカオの品種	

 カカオ豆の味は、産地、カカオの樹の種類、栽培する土地の土壌
・気候などによって異なります。

 チョコレートメーカーは製品ごとにカカオ豆を選択し、いくつか
の豆をブレンドしてチョコレートの特徴を出すことが多いようです。

 栽培カカオの系図は次の3種が源流といわれます。これらを基に、
味覚・香味の良い、病害・虫害に強く、収量が多くそして収穫のし
易い品種の研究が各産地で独自に進められており、多くの派生種が
あります。

■クリオロ種(CRIOLLO)

 中央アメリカ、メキシコ、西部ベネズエラに有史以前から生育し
ていたもので、特に、メキシコ南部からニカラグアに多く産する。

 病害虫に極めて弱く、栽培が非常に難しい種で、ほとんどが病害
で死滅した。

 豆の品質は良く、独特の香りを有しており、フレーバービーンズ
として珍重される。

 チョコレートのブレンド豆として貴重。

 現在は、ベネズエラ、メキシコなどにごく少量生産されている。

 ポッドの色は、成熟すると赤または黄色になり、豆は丸く、苦味
がすくないのが特徴。

■フォラステロ種(FORASTERO)

 南アメリカのアマゾン渓谷、オリノコ渓谷等が原産地。

 一般に成長早く、病害虫に対する耐性が強く、栽培は容易で、現
在は世界の主流となっており、東南アジア、西アフリカなどで栽培。

 ポッドの色は、緑から成熟すると黄色になり、豆は偏平型で苦味
が強いのが特色。

 主な品種に、ガーナ、コートジボワール、ナイジェリア、ブラジ
ルがあり、これらはアマゾンフォラステロとよばれることがある。

 派生種としては、花の香りに特色を持つエクアドル(アリバ)があ
る。
 		 
■トリニタリオ種(TRINITARIO)		 

 トリニダッド島で交配されたクリオロ種とフォラステロ種の性質
を受継いだハイブリッド種。 

 栽培は容易で、良質な豆。

 ベネズエラ、トリニダッドや他の中南米地域で栽培され、ブレン
ド豆として、不可欠。

http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/cacao/characteristic.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カカオ豆の生産については、以下のようになっています。
 
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■カカオの花	

 カカオの樹には美しい花が、1個または房のようになって年中、
幹や枝に咲きます。白、ピンク、ばら色、黄色、赤など小さくてデ
リケートでやわらかみのある美しさはパステル調といわれています。

 多数の花の一部は結実し、6ヵ月後に完熟します。

 花の大きさは直径・高さともに約3センチ位で、香りはありません。	

■カカオのボッド(実)	

 実(み)はカカオポッドといい、長さ20センチくらいのちょうどラ
グビーボールのような形で、厚さ1センチ以上の堅い殻で覆われて
います。その中にパルプと呼ばれる甘く白い果肉に包まれた30~40
粒の種子、すなわちカカオ豆が入っています。

 収穫期は産地によって異なりますが、年2回あり、乾期の収穫を
メインクロップ、雨期の収穫をミッドクロップといいます。 発酵、
乾燥の作業を経て、世界各地へ出荷されます。

■カカオ豆の発酵	

 種子はカカオポッドからパルプとともに取り出して発酵させます。
この過程で種子の中の成分が変化し、カカオ豆の香りの成分が醸成
されます。

 発酵方法の一つはバナナの葉でカカオの種子を包んで発酵させる
方法です(ヒープ法)。西アフリカなどでは容易に手に入るバナナ
の葉の利用が主流です。

 もう一つは木箱による方法です(ボックス法)。中南米などのプ
ランテーションでは、主流の方式です。

 豆の種類によりますが、発酵期間は約1週間とされます。

■カカオ豆の乾燥	

 発酵の終わった種子は水分を6%以下に乾燥させます。乾燥は天
日乾燥で、熱風乾燥はごく一部で行われています。

 ガーナなどの西アフリカでは、約1メートルの高さに組んだ木組
みの上にすのこを敷いて豆を広げて乾燥させる方法が行われていま
す。

 中南米のプランテーションでは、パティオと呼ばれる広場に豆を
広げ、ビニールの覆い等で日照時間を加減して乾燥度のコントロー
ルをする方法がを行われています。

 一部の国・地域や小規模農家では、道路端や空地など適当な所に
広げて乾燥させている例も多くあります。

■カカオ豆の集荷・輸出	

 カカオ豆は、麻(ジュート)袋に入れられ、各国の厳しい基準に
基づいて検査し、合格したものが輸出されます。一袋の重量は60キ
ロが標準です。

 船積みの多くはコンテナーです。西アフリカや中南米の産地から
日本までは約1ヵ月を要します。ヨーロッパ向けの大量輸送では、
バラ積が増えています。	

■カカオ豆栽培の歴史	

・1526年	スペイン、最初のカカオ豆プランテーションをトリニ
ダードで始める

・1560年	カカオの樹の栽培が南米(エクアドル、ベネズエラな
ど)で始まる

・同年	スペインは、インドネシア(ジャワ島)にカカオを知らしめ
た

・1635年~40年	ジャマイカに伝わる

・1665年	ドミニカに伝わる

・1740年	ブラジルに伝わる

・1830年~1907年	西アフリカ地方に拡がる

http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/cacao/flow.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カカオ豆はそのまま食べることはなく、産地で発酵・乾燥工程を
経て、輸出されます。

 産地は熱帯地方ですので、チョコレートはなかなか食べられない
のです。この構造は今後も基本的には変わらないと思います。

 つまり、カカオ豆の生産は、熱帯地方の「植民地」からヨーロッ
パの白人国家が収奪する、というかつての帝国主義時代を彷彿とさ
せるところがあるのです。

 そのあたりは以下の記事をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■生まれて初めてチョコ食べるカカオ農家の人

 ―年産約160万トン。コートジボワールは世界一のチョコレート
輸出国だ。その主原料のカカオは、世界を乞食と飽食家に二分する
一大産業である。

 われわれ西洋人はチョコレートを食べる贅沢に恵まれている。が、
コートジボワールのカカオ農家にそんな贅沢はない。

 カカオ農家のアルフォンスさん「ココア豆は天日で干すんだよ、
こんな風にね。これは間に合わせのラックさ。今回は収穫が少なか
ったから。キロ単価も最近あんまり上がってないし。生活は苦しい
よ」

―アルフォンスさんの家は小さなカカオ栽培農家だ。豆は収穫する
が、チョコレート作りはやっていない。

記者「この乾かした豆で何を作るか知ってますか?」

ア「正直、カカオ豆から何ができるかは知らない。僕はただ豆を育
てて、それで生計を立てるので精一杯で。なんか旨い食べもの作る
んだろうなっていうのは知ってるけど、実物は一度も見たことがな
いし、その話が本当かどうかもわからない」

記者「じゃあ、ひとつサプライズ。今ポケットにチョコレート1枚
持ってんですけどね。これがカカオ豆でできる、例のものですよ」

ア「…チョコレートか?」

記者「そう。味見していいですよ。遠慮しないでもっと取って…」

ア「おお~旨い!」

記者「気に入った?」

ア「うん、ものすごく甘い。カカオがこんな旨いものだとは知らな
かったよ」

記者「食べたことないんですか?」

ア「ない。これが生まれて初めて」

―カカオの収穫は長年やってるアルフォンスさんだが、ブローカー
に豆を売るばかりでチョコレートは見たことがないのだ。チョコに
感動したアルフォンスさん、さっそく農家の仲間にも味見してもら
いたいと言い出した。

ア「いいかみんな、よく聞けよ。このお客さまが世にも貴重な手み
やげをもってきてくれた。天日で乾かした豆で白人はこれを作って
るんだってさ。触って回してみて」

友達「どれどれ」

友達「硬いな」

記者「こうやって四角く割って1個とるんですよ」

友達「ひゃーーーー甘っ!」

ア「これ食ってるから白人は健康なんだね」

友達「なんだっけ?」

ア「ショコラ(チョコレート)」

―チョコレートはコートジボワールでは高級品で1枚2ユーロもする。
アルフォンスさんの日当はたったの7ユーロ。それで家族15人と労
働者4人を養っている。ここがアルフォンスさんのプランテーショ
ンだ。カカオはこの日雇いの人たちと一緒に収穫している。

農夫「きれいな実だなあ」

農夫「大事なのは中の豆だろ(笑)」

農夫「そうさな、鞘なんか俺らにはどうでもいい」

ア「さ、豆を取り出そう」

農夫「がんばろうぜ、おー!!」

記者「何してるんですか?」

ア「豆にこうやってバナナの葉を被せてやると、早く発酵するのさ。
あと乾燥に5日かかる」

―チョコレートはみな、この豆の山とバナナの葉っぱから始まる。
が、やはりこのプランテーションで働く人たちも、豆のその後のこ
とは誰も知らない。

記者「この豆なんに使うか知ってますか?」

農夫「育てるばっかりで、知らないよ」

記者「じゃあ、サプライズ。カカオ豆からできるのは、このチョコ
レートっていうものなんです。回して食べてみてください。おいし
いから。白人も中毒なってるんですよ」

年長の農夫「俺らの豆で作ったものなの? ほんで、白人も好きな
の? おいこら急かすなよ。ここは一番年長の俺様がまずは毒見し
てやらなきゃな。それにしてもこれ本当にカカオ豆でできてんの?
 100%確か?」

ア「お客さんはそう言ってるよ」

年長の農夫「そうか。とりあえず食ってみるか」

若手農夫「うちの親はワイン作るのに使うって言ってたよ」

年長の農夫「ほんとだよな。みんなずっと輸入ワインはカカオ豆で
作ってるって思ってたんだ。まさか他のもの作ってるなんて思いも
しなかったよ」

記者「甘いでしょ」

農夫「鍋で炒ってるんか? どうやって作るの?」

記者「大きな工場で豆を炒って、すり潰して、粉と油にして、砂糖
と牛乳を入れるんですよ」

農夫「このカカオ豆からか?」

記者「そうそう」

農夫一同「信じられねえな!!」

農夫「まさかお客さん、チョコレート食べてるから肌そんなに白い
の?」

記者「いや…チョコレートは関係ないっす…」

農夫「ぶわっハハハー! なんだ~てっきりチョコのせいかと思っ
たよw」

年長の農夫「カカオ育てんのは重労働で文句ばかりだったけど、こ
うしてできあがったもの食べられるなんて、本当に俺ら恵まれてる
よな(しみじみ)」

中堅農夫「この包み紙もらっていい…かな?  子どもに見せたいん
だ」

ア「いいですよ。もう1個あるから」

農夫一同「うおぉおおーーーー!!!!!!!!」

https://longtailworld.blogspot.jp/2014/08/first-taste-of-chocolate-in-ivory-coast.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 熱帯地方の農業というと、巨大なプランテーションを想像します
が、カカオ豆の生産は案外小規模農家が多いのだそうです。

 日本は主にガーナから輸入しています。それに対して「ビーント
ゥバー」をやっているところでは、ベトナムあたりからの輸入が多
いようです。

 そんな中、やや難しいところがあるとはいえ、国産に挑戦すると
いうのは興味のあるところです。

 日本の大手メーカーでも、「フェアトレード」を標榜していると
ころが多くなっています。ヨーロッパとは違う、熱帯地方の農業と
の付き合い方を実現していければ、「ビーントゥバー」も単なる趣
味を超えていけるのではないかと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週は体調もまずまずで、お盆休みで帰ってきた孫三人と遊ぶこ
とができました。一番上の、もうすぐ五歳の男の子は教育テレビで
やっていた「香川照之の昆虫すごいぜ!」を熱心に見ていました。

 香川氏がカマキリのかぶりものをして、「カマキリ先生」と称し
ているのですが、すっかりカマキリ先生のファンになったようです。
下の二歳と一歳は「アンパンマン」がお気に入りです。

 「アンパンマン」について、「何でも暴力で解決するからきらい」
と言った人がいると聞いて、その発想はなかったとちょっと驚きま
した。確かに「アンパーンチ!」も暴力には違いないですからね。
でも、小さい子は圧倒的にアンパンマンが好きです。

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