紳也特急

紳也特急 vol,212


カテゴリー: 2017年04月01日
 …………………………………………………………………………………………
 ■■■■■■■■■■■  紳也特急 vol,212 ■■■■■■■■■■

 全国で年間200回以上の講演、HIV/AIDSや泌尿器科の診療、HPからの相談を
        精力的に行う岩室紳也医師の思いを込めたメールニュース!

性やエイズ教育にとどまらない社会が直面する課題を
                                         専門家の立場から鋭く解説。
                    Shinya Express (毎月1日発行)

…………………………………………………………………………………………

~今月のテーマ『二者択一』~

●『聞く耳を持てない』
○『不登校の原因』
●『人は話すことによって癒される』
○『不登校の予防』
●『男女の違い』
○『勘違い男』
●『道徳は「教科」に、「経験」に学ぶ?』

…………………………………………………………………………………………

 今日の岩室先生の講演会を聞くまで、性なんてどうでもいいと思っていま
した。そのような情報は自分には無縁だと思っていたし、知っていたって成
績は上がらないし、ほぼ無視していました。別に一人で生きていたっていい
し、それがある種自分の美学のようになっていました。でも今日で変わりま
した。相手のことを考えればそれも大切で、それは自分のためでもあること
に気づかされました。性に関する情報の必要性をひしひしと感じました。本
当に先生はすごい方だなと思いました。このような時間を提供していただい
てありがとうございました。』(中3男子)

 私が今回の講演会で1番心に響いたことは、友達の大切さです。やはり何
かあったら友達に話すのが1番スッキリするし、気持ちの整理ができると思
うので、何でも話せる相談できる友達を作っておくことが大切なんだなと思
いました。(男子)

 命の大切さを改めて考えられる時間でした。お葬式は家族だけでやらない
よう聞いてみます。僕はコミュニケーション能力が低いので、1人でも多く
話せるよう努力します。孤独にならないよう気をつけます。(中3男子)

 私は目の前でおじいちゃんに死なれていて、そのことを思い出し、今まで
目をそむけてきたことに目をむけることができました。(中3男子)

 私が一番驚いたのはストレス解消法です。私は音楽を聞いたり、テレビを
見たりと1人で解消することが一番いいと思っていました。これからはどん
な小さなことでも友だちに話せるようにしたいと思います。(中3女子)

 付き合うときはマックにいく!相手を見極めることが大事。したくないこ
とははっきりNO!と言う。「わからない」は禁句。コンドームは相手を想う気
持ちを表す。沢山のこと学べました。(中3女子)

 LINEやTwitterはしょせん電子機器だから人の感情を読み取ることはできな
いということを学びました。便利だと思う一面もあるのですが、それ以上にト
ラブルに巻き込まれるのが怖いです。今日聞いた話で改めて、自分のメール等
の扱いでは、相手に対して気を付けようと思いました。(中3女子)

 今日のお話で特に印象に残ったことが2つあります。1つ目は、目から入っ
た情報は分かったようで分かっていないということです。なので、想像力を育
むためにも耳から入る情報が大切だと思いました。2つ目は、自立は依存先を
増やすということで、頼れる人(依存先)がいて、人は生きていけると分かっ
たので、信頼できる友人や失敗を話せる友人が必要だと感じました。生きてい
くために大事なことを学ぶことができました。(中3女子)

 私は最近、好きだった女性アイドルの子が亡くなってしまい、すごく悲しい
し、突然のことだったのでまだ受け止められていません。最初に人は経験がな
いと成長できない、というお話を聞いて死は近いうちに来るかもしれないし、
もしかしたら今日なのかもしれない、ということにすごく納得させられました。
他人ごとのように思うのではなく、自分のことと思い、一日一日を大切に生き
ていこうと思います。(中3女子)

 年度末は中学生向けの講演オンパレードです。一人ひとりの生徒さんの感想
を読むと、自分自身の講演の視点が年々変化していることに気づかされていま
す。「性」や「エイズ」を題材に話しているものの、結局のところ一番言いた
いのは「友だちと、誰かともっと話し、そのコミュニケーションの中から生き
る力、困難を乗り越えていく力を育てて欲しい」ということです。性の話題で
盛り上がれば、コンドームを使う、使わない、使いたくない、使わないといけ
ない、といったいろんな視点に気づくとともに、使わない仲間がいろんなトラ
ブルに巻き込まれていることを教えてもらえます。
 一方でこうやっていろんな意見を書く子もいる一方で、「聞きたくない」、
「ウザイ」としか感想用紙に書かず(書けず)、あるいは最初から「聞かない」
ことを決めつけている子たちもいます。自分の意に沿わない内容に対して「拒
否」という、「全か無か」、すなわち「好きか嫌いか」という選択肢しか持た
ない子どもたちの今後に対する不安を感じたことを学校の先生に送ったところ、

 確かに、「好きか嫌いか」で行動している生徒が多いですね。
 あの「先生が嫌いだから」や「あの子がいるから」クラスに入れない子が複
数います。
 
とのことでした。全か無か。好きか嫌いか。成功か失敗か。同じか違うか。善
か悪か。友人・仲間か他人か。勝者か敗者か。白か黒か。〇か×か。すなわち
「こっち」か「あっち」かの二者択一しかない世の中のおかしさについて考え
るため、今月のテーマを「二者択一」にしました。
 
『二者択一』
 
●『聞く耳を持てない』
 尊敬している人が仕事を辞めると聞きました。もったいないと思いつつ、ま
た次のことにチャレンジされるのかなと思っていたら、どうも組織内での軋轢
とか。提案したことが、気が付けば相談なしにひっくり返されていたりといっ
たことが続き、このままでは身も心も持たないと思ってのこととか。先日も有
名な大企業の社長が退任する理由がその人の「コミュニケーション不足」と報
道されているのを聞き、いずこも同じかと思いました。子どもたち、若者たち
だけではなく大人でも「聞く耳を持てない」人たちが増え、その人たちが結構
管理職になっていると多くの人が実感しているのではないでしょうか。

○『不登校の原因』
 「不登校、引きこもりの原因がこれ」と決めつけるのもまた二者択一の発想
になってしまうと怒られてしまうでしょうが、少なくとも不登校になるには、
社会的に引きこもってしまうにはそれなりの理由があるはずです。もちろん不
登校も引きこもりも生き方の一つと言ってしまえばそれまでですが、多くの場
合は社会的な活動を行いたい、社会に出たい、仲間を作りたいと思っているか
ら問題になります。
 「あの『先生が嫌いだから』や『あの子がいるから』クラスに入れない子が
複数います」という言葉はすごく重く、核心を突いていると思いました。この
思いは実は子どもだけの問題ではなく、保護者や周りの大人の問題でもありま
す。クラスに入れない子の言い分を聞いていると、そこには先生やあの子によ
る「いじめ」の存在が明らかになることでしょう。そして社会は「いじめをな
くそう」という「犯人探し、一見正解、二者択一、でも何の解決にもつながら
ない、根本原因に手を付けない対策」に奔走します。

●『人は話すことによって癒される』
 2016年の自殺者数が21,764人と22,000人を下回り、ピーク時の34,427人と比
べ、年間12,000人以上減少したことは喜ばしいことです。年齢階級別に見ると、
介護保険が始まった頃から年配者の自殺が減る一方で、若い世代の自殺は東日
本大震災の2011年まで増え続けました。それ以降はすべての年代で減少し続け
ていることに学ぶ必要があります。
 介護保険法が施行された結果、介護や一人暮らしで孤立していた人たちのと
ころにヘルパーさんをはじめ、いろんな人が関わるようになった結果、日常の
中でしゃべる相手が増えた人たちは話すことによって癒されたのです。「人は
話すことによって癒される」はカール・ロジャーズという臨床心理学者の言葉
だと緩和ケアの専門医の岩手県立大船渡病院の村上雅彦先生に教えていただき
ました。
 2011年の東日本大震災で若い世代を含め多くの日本人が「命」について考え
た結果、2011年以降はすべての年代で自殺が減り続けていますが、東日本大震
災の記憶が風化したら若い世代の自殺は増えるのでしょうか。

○『不登校の予防』
 不登校も後追い対策ではなく、どうすれば不登校は予防できるのか考えたい
ものです。問題が起きてから対処するいわゆる2次予防で成功した事例をほと
んどありません。「人は経験にしか学べない」という言葉の裏には「人は経験
していないこと」、すなわち2次予防、ハイリスクアプローチで成功した事例
がないからこそ、できるはずだという錯覚を消し去ることができないようです。
 私も嫌いな人が大勢います。実名を挙げると様々な支障が出るので敢えて挙
げませんが、学校にお邪魔して先生方と話していると「すごい人」と思う人も
大勢いる一方で、「生徒がかわいそう」と思ってしまう人もいます。ただ、そ
の人の全てがだめかというとそうではなく、そもそもブラック企業のような教
員生活に耐え、生徒に対してその人なりに真摯に向き合っていることは尊敬に
値します。このように思えるようになるには、結局のところ、人と話すことで
「いろいろあるのが人間社会」ということを学び続けてきたからです。

●『男女の違い』
 おはなしを聞いている中で一番驚いたことは、女子と男子で考えていること
が本当に違うということです。今までは、冗談で言っているのかと思っていた
けど、本当に変ということを知りおどろきました。同じ人間なのになんで違う
のかなとも思いました。テレビに出ているイケメンの人もそうなのかと思うと
もっとふしぎです。人間は本当にふしぎです。今日の岩室先生の話をきいてた
くさんの“ふしぎ”がありました。今日は本当にありがとうございました。
(中3女子)
 中3になるまで男女の違いに気づかない社会なのですね。危ない、危ない。
その男子が「嫌い」になって不登校にならずに済んでよかったですね。

○『勘違い男』
 岩室先生の話はとても面白くて、ずっと聞いていたくなりました。私にあて
はまることが多く、それが自分の悩み事でもあったので岩室先生の言葉ですっ
きりしました。私の昔のパートナーも勘違い男でただの身体目当てでした。そ
のことを周りの人に話せず頭の中でごちゃごちゃしていましたが、先生が「そ
んな男はけりとばしたほうがいい」とおっしゃった瞬間、自分の中のごちゃご
ちゃが少しへった気がしました。自分の気持ちをわかってくれる人がいると感
じ、とてもうれしかったです。ありがとうございました。(中3女子)
 話せばすっきりするけど、そのような環境がなかなか得られない時代、社会
です。自分の気持ちを、思いを共有できる人がいるからこそ引きこもらずに、
社会に出られる、出たくなるのです。

●『道徳は「教科」に、「経験」に学ぶ?』
 文部科学省は「生きる力」を育てることが重要だとかかげ、そのことには大
賛成です。健康づくりでもIEC、すなわちInformation(情報)をどんなに
Education(教育)しても増えるのはKnowledge(知識)だけ。この知識を活かすに
は他者とのCommunicationが不可欠だということは常識です。文部科学大臣が
「教科書を活用して『考え、議論する』質の高い授業が展開されることを期待
したい」とするコメントを発表しましたが、テストで100点取った生徒さんが
誰かをイジメたら道徳の次のテストは0点になるのでしょうか。人は経験にし
か学べないという教えをどう道徳の授業に盛り込めるかが問われているようです。
 やっぱり大事なのが「はまってけらいん かだってけらいん」ですね。

………………………………………………………………………………………… 
■御意見・御質問、お問い合わせ 
☆岩室先生宛の質問も t.watanabe49@gmail.com 受け付けています。 
………………………………………………………………………………………… 
■登録/解除の方法 
http://www.mag2.com/ 
「紳也特急」(マガジンID:0000016598)は、 
上記URLよりいつでも登録/解除可能です。 
………………………………………………………………………………………… 
…………………………………………………………………………………………

紳也特急

RSSを登録する
発行周期 月刊
最新号 2017/08/01
部数 807部

このメルマガを購読する

ついでに読みたい

紳也特急

RSSを登録する
発行周期 月刊
最新号 2017/08/01
部数 807部

このメルマガを購読する

今週のおすすめ!メルマガ3選

ハロー株式
読者2万人超。「週刊ダイヤモンド」・「日経ネットトレーディング」・「初歩のパソコン」にも紹介され、3年連続「まぐまぐ大賞マネー部門第1位!」、メルマでは9年連続で最高栄誉の「総合大賞」を受賞中。「まぐまぐ殿堂入り」の無料投資情報誌です。役立つ情報満載で必見。株式相場見通し・投資ノウハウ、有望銘柄情報を10年以上に渡って配信しています。是非ともご活用下さい!
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

オンラインカジノ情報ドットコム
カジノって楽しいですよね。ラスベガス、マカオ、韓国などのカジノへ行く前や行った後も日本でカジノを楽しみたいと思いませんか?実はそのカジノが日本でもオンラインカジノを通じて遊べるんです!そんなオンラインカジノの魅力をたくさんご紹介しちゃいますね。今話題の海外FXについても詳しく解説します。
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

幸せを引き寄せるメール
毎朝7時に配信します。ゴールデンセレブヒーリング創始者本藤弘美があなたの人生をより豊かに幸せにするハッピーナビゲーション情報をお届けします。夢を叶えたい人、幸せになりたい人、心身共に健康になりたい人、人間関係を良くしたい人、豊かになりたい人に。読んでいると波動が上がります。GoldenCelebとは黄金の祝福。あなたの成功を祝福します。あなたにすべての安らぎと愛と豊かさと幸せがやってきます。♥
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

今週のおすすめ!メルマガ3選

右肩下がりの時代だからこそ、人の裏行く考えを【平成進化論】
【読者数12万人超・日刊配信5,000日継続の超・定番&まぐまぐ殿堂入りメルマガ】 ベストセラー「仕事は、かけ算。」をはじめとするビジネス書の著者であり、複数の高収益企業を経営、ベンチャー企業23社への投資家としての顔も持つ鮒谷周史の、気楽に読めて、すぐに役立つビジネスエッセイ。 創刊以来14年間、一日も欠かさず日刊配信。大勢の読者さんから支持されてきた定番メルマガ。 経験に裏打ちされた、ビジネスで即、結果を出すためのコミュニケーション、営業、マーケティング、投資、起業、経営、キャリア論など、盛り沢山のコンテンツ。
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

社長が知っておきたい、お金とビジネスの話
税理士の山下久幸が、「お金とビジネス」を切り口に語るメールマガジン。 このメールマガジンのコンセプトは『不易流行』(ふえきりゅうこう)。 メルマガの内容は僕が日々得た情報の中から様々な変化を、独断と偏見でお伝えしたいと思います。変わるものと、変わらないものを知り、皆さまのビジネスや人生のヒントとしてお役立て下さい! この他、有料で『メルマガ顧問税理士』も絶賛発行中です(*^_^*) http://www.mag2.com/m/0001670898.html
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

自分らしく生きるレッスン
筆者 坂上 浩(さかうえ ひろし)は、東大卒、東大大学院修了 メガバンク出身のプロコーチ。 専門領域は「ライフコーチング」 (充実した人生を創るサポート) 一見、順風満帆な経歴に見えるも、母子家庭に育ち、会社員時代はワクに縛られ自分らしく振舞えず不眠・うつで出社拒否を経験。 暗闇から抜け、好きな仕事で独立を果たすプロセスから掴んだ、自分らしく生きる為の「考え方」と「具体的な実践法」を惜しみなく披露! プロコーチから学びたい! コーチングに興味がある!そんな意欲の高いあなたのご購読をお待ちしています!
  • メールアドレスを入力

  • 規約に同意して

アーカイブ

他のメルマガを読む

ウィークリーランキング