ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ K I S A R A G I vol.959 2018/04/08 編集/発行:みやこたまち E-mail:tamachim@yahoo.co.jp http://mmkisaragi.blogspot.jp/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 配信システム KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています 「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/ 登録解除の方法 KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして 『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、 まぐまぐHPへアクセスして下さい。 解除できない場合は、メールして下さい。 --> http://mmkisaragi.blogspot.jp/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 通信欄:みんなの目標と、個人の目標との両立を考える。 ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 今週のお話 ◆ "古典へのいざない" [729] 伽婢子《おとぎぼうこ》[38] 十津川の仙境 [2] 作者 たまさん ◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話 第二十三回 ノートをひも解く 2 作者 宇祖田都子 ● KISARAGIについて ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 古典へのいざない [729] 伽婢子《おとぎぼうこ》[38] 十津川の仙境 [2] 作者:たまさん ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 中に入ると茅葺《かやぶ》きの家が五、六十ほど軒《のき》を連ねて建っ ていた。石垣に苔《こけ》が生《む》して壁は緑色で、竹の折戸《おりど》 は物寂しく、門の横木に蔦《つた》が絡み付き、犬が吠えながら庭を駆け回 り、鶏が屋根の上で鳴いている。畑では桑《くわ》が枝を伸ばし、麻《あさ》 が葉を広げている。かなり古びた村里だが、木こりが積んだ椎《しい》の柴 《しば》や臼《うす》でついて干した粳《うるち》の粟《あわ》があり、そ れほど貧しいわけではないらしい。 人々の服装は古風で、素袍袴《すおうばかま》に烏帽子《えぼし》を身に 付け、静かに行き来する様は威厳を帯びている。 長次《ちょうじ》が立ち尽くしていると、男が驚き怪しんで尋ねた。 「どうしてこの里に迷い込んだのだ。ここは普通の人間は知らない場所のは ずだ」 長次がありのままに語ると、衣冠《いかん》を正し、蓬《よもぎ》の沓 《くつ》を履き、赤木《あかぎ》の杖をついた一人の老人がやって来た。自 ら「三位中将《さんみのちゅうじょう》」と名のり、長次に向かって言った。 「ここは山深く、巌《いわお》が峙《そばだ》ち、熊や狼が群がり走り、狐 や木霊《こだま》が遊ぶ場所である。日が暮れた今、このまま里を追い出し たら、水で溺れる者を見殺しにするようなものだ。さあ、こちらに来なさい。 一夜の宿を貸そう」 そう言って老人は自分の家に連れて帰った。 (続く) ★ 山奥で不思議な村に行き着いた主人公は、老人に宿を貸してもらうことに なりました。 続きは次回にお届けします。それではまた。 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ウェブサイト: かたかご http://yamanekoya.jp/ 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし 第二十三回 ノートをひも解く 2 作者:宇祖田都子 ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 私はここまでの作業を逐一撮影しながら、まずは一息つきました。目の前に 無いことよりも、目の前にあることを優先すべきです。ここまで私は、ノート をちらりとのぞいてみたいという欲望を抑えに抑えてきました。まずはこちら を満足させることが急務です。 どきどきしながら、私は番号のないバラバラのノートの一冊を引き寄せまし た。椅子に座りなおし深呼吸します。並木さんが、大事にしていたノート。手 藻蔓さんが何かを解き明かそうとしていたノート。 そっと開くと、赤黒い文字が一面に書かれてあるのが目にはいりました。い やに尖っているその文字を、私は読むことができませんでした。が、すぐにそ れが、ごく普通の平仮名であったと気付きました。 短い言葉の繰り返し…… 延々とノートはその言葉を繰り返しているのです。 ぼい~~ん ??????????????????????? ?は、こんなものでは全然足りません。赤黒い尖った文字が、欄内をくねる ように、近づいたり、遠ざかったり、埋め尽くしたり、重なったりしながら、 ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん ? 次のノート。そして次のノート。私は最初の儀式めいた手順を忘れて、次々 とノートを引き寄せ、パラパラと中身を確認しました。 赤黒い尖った文字。ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん ぼい~~ん 何これ…… 机の上にぶちまけられた73冊の大学ノートの全てのページに、全く同じ赤 黒い尖った文字で「ぼい~~ん」がかき連ねてあるのです。 走り書きのものも、丁寧なものも、大小も、上下動も、ありますので、完全 に均質な文字ではありませんが、ともかく、書かれてあることは、 「ぼい~~ん」だけです。 ぼい~~んって…… 私はなんだか腹が立ってきました。一体何がおもしろくて、こんなことを 74冊にも渡って…… (20180408) ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ 投稿随時募集中 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。 ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。 投稿はkisaragi HP の投稿要綱 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html または、直接のメールでも結構です。 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。 タイトル(必須): 種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……) 作者名(ハンドル可;必須): メールアドレス(必須): HPアドレス&名前: 一行コメント: ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。 それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。 投稿作品の著作権は各作者にあります。 ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ <運営よりお知らせ> メルマガの配信ドメインが変更になります。 全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい たします。 ・mag2.com ・mag2official.com ・mag2-tayori.com ・mag2tegami.com ・mag2premium.com ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 発行者について 編集者 みやこたまち E-mail :tamachim@yahoo.co.jp WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ