KISARAGI

KISARAGI vol.934


カテゴリー: 2017年10月15日
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K I S A R A G I vol.934                              2017/10/15
                                             編集/発行:みやこたまち
                         E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
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通信欄:雨ばっかり
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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [704]
   伽婢子《おとぎぼうこ》[13] 竜宮の棟上げ [3]
   作者 たまさん


◆ 空想技術集団 [50]
     作者 みやこたまち

● KISARAGIについて

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古典へのいざない [704]

  伽婢子《おとぎぼうこ》[13] 竜宮の棟上げ [3]                  作者:たまさん

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 ある夕暮れのこと、布の衣を身にまとい、烏帽子《えぼし》を被った二人
の男がやって来て、庭の前に跪いて言った。
「水底にある竜宮城から迎えに参上しました」
 阿祇奈《あきな》は驚いて尋ねた。
「竜宮と人の住む世界は隔たれているはずですが、どのようにして行くので
すか。かつてはそのような道もあったと伝え聞いてはいますが、今となって
はすべて失われしまったはずです」
「ご安心ください。門の外に鞍《くら》を付けた良馬を用意しております。
それに乗っていただければ、いくら水が深くて波が高くても、少しも苦しむ
ことなく竜宮城に行くことができます」
 怪しみつつ席を立って門に向かうと、七寸《き》(約一.四メートル)も
の高さがある、太くてたくましい黒馬が繋がれていて、金覆輪《きんぷくり
ん》の鞍に螺鈿《らでん》の鐙《あぶみ》を付け、白銀のくつわを噛ませて
あった。やがて白い狩衣《かりぎぬ》を着た十余人の下男たちが現れると、
阿祇奈を馬に乗せ、二人の使者を前に立てて一行は出発した。
 馬は虚空に上がると飛ぶように駆けた。阿祇奈が足元を見下ろすと、ただ
雲の波があるばかりで、白い雲煙がもうもうと立ち上る他には何も見えなか
った。
(続く)
                                  ★

 隠棲していた主人公のもとに、竜宮城からの使者がやって来て、馬に乗っ
て向かうことになりました。――もうお気づきかと思いますが、彼らが目指
す竜宮城は琵琶湖の底にあります。
 なお、文中にある「寸《き》」とは馬の背の高さを表す単位で、四尺(約
120cm)を基準として、「一寸(3cm)」高ければ「一寸《き》」、
「二寸(6cm)」なら「二寸《き》」と言いました。(「七寸」はかなり
背の高い、大きな馬です)
 続きは次回にお届けします。それではまた。

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HP
「かたかご」http://yamanekoya.jp/
 趣味で読んでいる古典文学の現代語訳と参考文献を主に掲載しています

「山猫屋本舗」http://yamanekoya.net/
 写真日記を綴っています

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空想技術集団 [50]

7 贋作潰し 2
                           作者:みやこたまち
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7-2

 洗浄液が触れた皮膚からは、黄ばんだ煙と共に腐敗臭が立ち込めた。点々と皮膚が
溶け、中身が露わになっていった。鼻腔から肺にかけて、焼けた火箸を突っ込まれて
いるようだった。
 私は、扉へ走り、小さな窓に貌を押し付けて、闇雲にドアを叩いた。No.7のタンク
から、むくむくと何かが盛り上がってくるのが見えた。私の背中にはもう背骨と肋骨
が露になり、色とりどりの内臓自体の匂いが鼻を突いた。タンクの腰のあたりから、
巨大な黒い塊が、いや黒く見えたのは一瞬で、七色の細かな光が明滅する不定形の霧
のようなものが、たしかな量塊としてタンクを跨ぎ超え、巨大な肩をそびやかすよう
にこちらを振り向いたような気がした。

 貌があった。

 二つの貌が、私が懸命に叩いている扉の、小さなガラス窓のすぐ近くに、こちらを
覗き込むようにしていた。

二つの貌は、笑っていた。

 その貌を、私はよく知っていた。その二つの顔が、分厚いガラスを隔てたすぐ先で、
激しく口付けを交わした。出入する舌の微細な震えまで、見て取ることができた。唇も
歯も無い、全く素通しの二つの顔は、互いに激しく舌を吸いあいながら、私の、もう頭
蓋骨が露わになりかけてしまった顔を、横目で眺めていた。

 あの時の私にこのようなことが起こったという事実はなかった。

 私は、この私の記憶という時空の中で、私自身が殺されていくのだという事実を、受
け入れることができなかった。

 頭蓋骨が割れる音を聞いた。ザラザラという音が、耳の中から聴こえた。熱い滝が流
れ出しているような感触だった。貌が崩れていった。首筋も、胸も、骨盤も、ことごく
がザラザラと音をたてて落ちていった。

 最後にガラスの外に見えたのは、二本の真っ赤な塔だった。瞼のない巨大な眼を二つ
ずつ備えた、巨大な、沙漠の塔だった。(20171015)

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星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/
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