KISARAGI

KISARAGI vol.900


カテゴリー: 2017年02月19日
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K I S A R A G I vol.900                               2017/02/19
                                             編集/発行:みやこたまち
                         E-mail:tamachim@yahoo.co.jp
                                  http://mmkisaragi.blogspot.jp/
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通信欄:三代かけて通巻900号! おめでとうありがとう。
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今週のお話

◆ "古典へのいざない" [672]
   春雨物語 [184] 樊カイ [37]
   作者 たまさん

◆ 連続愛の小説 E [18]
  作者 みやこたまち

◆ 空想技術集団 [17]
    作者 みやこたまち

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古典へのいざない [672]

 春雨物語 [184]  樊カイ[37]                  作者:たまさん

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 月光に照らされ、屋敷は昼間よりも高く立派に見えた。四人はどこから入
ろうかと相談した。
「あそこに見えるのが金を納めている蔵に違いない」
 ある建物を指差しながら樊カイ《はんかい》が言った。
「軒は離れているが、廊下を伝って行くことができるようだ。小猿、お前は
身が軽いだろう。ここに来い」
 高塀《たかべい》の下に立った樊カイは、小猿を肩に昇らせて、中から垂
れ下がった松の枝に取りつかせた。
「枝伝いで庭に下り、この潜り戸を開けよ」
 指示された通り、小猿は潜り戸を開けようとしたができなかった。
「頑丈な鉄の錠《じょう》が二重に下ろしてあって、開けるのはとても無理
です」
「石垣は人が積み、錠も人の手で下ろしたものだ。お前らは盗人を名乗って
いるくせに、落ち穂を拾うしか能がないのか。――月夜、お前も松の枝から
下りて、小猿めを手伝え」
 樊カイは月夜も肩に昇らせて、下枝に取りつかせて中に入れた。だが、二
人が力を合わせても足りず、錠を開けることができぬまま半時ばかりが過ぎ
た。
 怒った樊カイは、石垣の中で土が少しこぼれている大きな石の隙間に手を
入れると、「えい!」と声を上げてこれを抜き取った。
「村雲、後に続け」
 そう言いながら屋敷の中に入った。
(続く)
                                  ★

 ターゲットに定めた屋敷は守りが頑丈でしたが、樊カイの怪力で侵入する
ことができました。
 この続きは次回にお届けします。それではまた。

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HP
「かたかご」http://yamanekoya.jp/
 趣味で読んでいる古典文学の現代語訳と参考文献を主に掲載しています

「山猫屋本舗」http://yamanekoya.net/
 写真日記を綴っています

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連続愛の小説 E [18]

e-4 生き難い魂 [e4-7]                 作者:みやこたまち

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e4-7

 彼女と頻繁に、といっても年に4、5回だったが、顔を合わせるようになったの
は、私が大学を止め、六本木にあるデザイン系の学校に通い始めた後だった。今と
なっては、互いの住所をどのように教えあっていたのか分らない。考えられるのは、
大学に通い始めた年から作り始めた同人誌を、高校の卒業アルバムに乗っていた名
簿宛てに送っていたことだ。そのおくづけには、現住所を掲載していた。
 当時電話は引いていなかった(もちろん携帯電話など普及していなかった)ため、
最初の連絡は手紙か、ハガキだったはずだ。
 因みに、テレビもなく、ベッドもなかった。引越しの荷物でもっとも嵩張ったの
は本だった。
「ただひたすら本を読み、創作をしよう」という気概に満ちた一人暮らしだったの
だ。CDラジカセでFENとジャズを流し、クアーズを呑んで、缶を積み上げる。村
上春樹とわたせせいぞうと片岡義男の世界を、全うに再現していたというわけで、パ
スタばかりゆでていた記憶がある。
 
 新築の1DKは、竹やぶを背負っており、夏は藪蚊、冬は打ち付ける竹の音に悩ま
されたが、大学からも近く、それでいて駅に向かう道からは微妙に外れていたので、
常時人が溜まる、という心配もなかった。一階の角部屋は、二階への外階段のすぐ横
だったが、上り下りが五月蝿いということもなく、三角形に突き出した出窓は、風通
しのために役立った。ビー球や、おはじき、不揃いの、気泡入りの手吹きガラス風の
瓶などを並べ、気に入った食器を少しずつ買って使っていた。
 自分にこういう嗜好があったということを、一人暮らしをするまで知らずに過ごし
てきたが、これも、テレビも友人も無い生活の賜物だったのだろう。
 私は、本当に一人になった思った。一人でいるのだということを知ってくれる人す
らいない独りに。

 この部屋で、私は始めてみづはを知り、半年ほど遅れてみづはも、最寄のアパート
で独り暮らしを始めることになった。そうなってからは、私とみづはとは、互いの部
屋を行き来する生活となり、離れている時間の方が少ない、という状況が簡単に実現
することになった。
 互いの存在を貪るように、僕達は離れがたかった。
 今思い返せば、それは「愛」などというものではなかった。
 「互いを必要としあうこと」と「愛」とは違うのだということを知ったのは、つい
最近のことだ。

 また、脱線したようだ。今は尾花友希の死までを語っていたのだった。(20170219)

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空想技術集団 [17]

3 勤怠管理部の氷の女と福利厚生部の水の女 7
                           作者:みやこたまち
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3-7

 絶妙なキューさばきは、まず僕を一個の球体へと変え、その球体はすぐに彼女の秘
部めがけてい直線に伸びました。その刹那、地媚型端末は、なんの恥じらいもなく両
膝をぱかりと開き、青白い光の中心を大きく開陳したのです。
 頭から。頭からです。
 その時私は両方の耳たぶに、暖かさすら感じていたような気がします。そしてつま先
に、彼女が静々と閉じつつある内腿の柔らかさを感じたような気もしたのです。
 青白いLEDが明滅する細い通路を落ちていく私の耳元で、断続的なビープ音が鳴り
響きます。僕がワァーーーとバカみたいに叫んでいる声が、ワンワンと反響するこの狭
い通路で、そのビープ音は静かで、規則正しく、何かを訴えているかのように、なり続
けています。
 打電技師3級程度の資格であっても、ここまでしつこく続けられる断続音となれば、
無意識に意味へと変換したくなるというものです。なにしろ、今は、落ちることと、叫
ぶこと以外、することんがないのですから。
 そのビープ音は、このように変換できました。

「今度こそ助けて」
「今度こそ助けて」
「今度こそ助けて」
「今度こそ助けて」

 「分かった。待ってろよ。今日、助けるから」
 と僕はそうつぶやいてみました。
 あ、相変わらずワァーーーーと叫んだままなので、これは、心の中でつぶやいたという
ことです。(20170219)


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