ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ K I S A R A G I vol.960 2018/04/15 編集/発行:みやこたまち E-mail:tamachim@yahoo.co.jp http://mmkisaragi.blogspot.jp/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 配信システム KISARAGIは「まぐまぐ」で配信しています 「まぐまぐ」:http://www.mag2.com/ 登録解除の方法 KISARAGIを解除するには、次のアドレスへアクセスして 『購読及び解除はこちら』のフォームをご利用いただくか、 まぐまぐHPへアクセスして下さい。 解除できない場合は、メールして下さい。 --> http://mmkisaragi.blogspot.jp/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 通信欄:人間の尊厳と賃労働について考えている ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 今週のお話 ◆ "古典へのいざない" [730] 伽婢子《おとぎぼうこ》[39] 十津川の仙境 [3] 作者 たまさん ◆ 大学ノート狂詩曲 宇祖田都子の話 第二十四回 ノートをひも解く 3 作者 宇祖田都子 ● KISARAGIについて ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 古典へのいざない [730] 伽婢子《おとぎぼうこ》[39] 十津川の仙境 [3] 作者:たまさん ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 老人の家は綺麗に片づき、使用人の男女は誰もが礼儀正しかった。ある一 間に案内され、灯火《ともしび》をつけて腰を下ろすと長次は尋ねた。 「このような村里があるとは知りませんでした。どうして住み始めたのです か」 老人は眉をひそめて答えた。 「ここは浮世の難から逃れた者たちが隠れ住む場所である。もし無理に過去 を語らせようものなら、相手の悩みを無駄に募らせることになろう」 長次《ちょうじ》はあえていきさつを問い掛けると、老人は重い口を開い た。 「わたしは平家が没落し、西海の底に沈んだ頃からこの地に住んでいる。小 松《こまつ》の内府《だいふ》重盛《しげもり》公の嫡子、三位中将《さん みのちゅうじょう》維盛《これもり》という者である。祖父・大相国《だい しょうこく》清盛《きよもり》入道は悪業の限りを尽くして人望に背き、父・ 内府が早世《そうせい》すると伯父・宗盛《むねもり》公が実権を掌握し、 仏法に背くような非道不義なる振る舞いに及んだ。一門の多くは贅《ぜい》 を極め、栄華を誇ったが、すぐに家運が傾いた。東国で右兵衛権佐《うひょ うえのごんのすけ》頼朝《よりとも》が家人《けにん》を集めて義兵を挙げ、 北国《ほっこく》で木曽冠者《きそのかんじゃ》義仲《よしなか》が一族郎 党を誘って謀反を起こし、他の諸国でも源氏が蜂のように沸き起こり、蟻の ように集まった。各地で迎え討ち、攻め寄せたが戦の利がなく、味方の軍兵 は幾度も敗れ、ついに木曽のために都から追放された。その後、摂津《せっ つ》国の一ノ谷に立て籠もってしばらく安堵していたところ、今度は九郎 《くろう》義経《よしつね》によってここも破られ、一門の中で通盛《みち もり》・敦盛《あつもり》以下、多くの仲間が討ち死にした。その様を目 《ま》の当たりにして平静を失い、驚き恐れ、悲惨な最期を見聞きした悲し さは、生まれ変わっても忘れることはできない」 (続く) ★ 主人公に宿を貸した老人は平維盛と名のり、源平合戦について語り始めま した。 続きは次回にお届けします。それではまた。 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ ウェブサイト: かたかご http://yamanekoya.jp/ 山猫屋本舗 http://yamanekoya.net/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 大学ノート狂詩曲 -宇祖田都子のはなし 第二十四回 ノートをひも解く 3 作者:宇祖田都子 ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 手藻蔓さんの研究では、このノートは並木さんが20代の頃から現在まで書 きついでいたらしい。私は、先入観となるからといって拒否したはずの手藻蔓 さんのレクチャーを、必死に思い出そうとしていました。 そうです。並木さんは、一体なぜ、50年以上に渡って、こんなことを書き 続けていたというのでしょう…… 身震いがしました。室温は26度あります。ですが私は、ひじょうな寒気を 感じていました。 「狂……」 という言葉を飲み込み、私はおそるおそるノートに手を伸ばし、テーブル上 に秩序ある並べ方を復元しました。 スーツケースの中に残っている手藻蔓さんのファイルが目にとまります。 読みたい。読みたい。 ですが、それは駄目です。読んでしまえば、私の中で、これらのノートは手 藻蔓さんのノートになってしまうから。それなら私がこのノートを手にとる意 味がまったくなくなってしまうから…… とりあえず、お昼にしよう! 私は椅子から立ち上がりました。その時足の裏に違和感を感じ、キュモフと いう音がしました。 ギョットして足許を見ると、ノートの見開き頁が一葉落ちていて、私はそれ を踏んだのでした。慌てて足をどけ、破れたり、滲んだりしていないかを確認 しようとしました。 ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん ぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~んぼい~~ん 腰が引けた無理な姿勢で、足許のノートを覗き込んだ時、私は私の両目の間 に、無数のぼい~~んを地として浮かび上がる巨大なぼい~~んが、非現実的 なまでの鮮明さで浮かび上がっているのを、確かに見たと感じました。 目を凝らすと、それは失われ、焦点距離を外れた真紅の染みの集まりと化し たぼい~~んだけが、私の踝あたりにまで、ぞわぞわと這い上がりかけている ところでした。 3D錯視図案!? 私は、紙面をあまり見ないようにしながら、頁を拾いました。(20180415) ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 星空文庫 過去作品上げていきます https://slib.net/a/20077/ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノノ 投稿随時募集中 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html このメールマガジンは、投稿によって全てが成り立っています。 ぜひ、あなたの小説を投稿して下さい。 投稿はkisaragi HP の投稿要綱 http://mmkisaragi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_6740.html または、直接のメールでも結構です。 ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ 作者情報が必要ですので、以下の内容をお送り下さい。 タイトル(必須): 種別:ショートショート/短編/中編/長編/エッセイ ジャンル:(時代、現代、SF、冒険、推理、ファンタジー、など……) 作者名(ハンドル可;必須): メールアドレス(必須): HPアドレス&名前: 一行コメント: ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ なお、発行の都合上、一行の最大文字数は全角で35文字(原則)までです。 それを超えるものはこちらで修正させていただきますのでご了承下さい。 投稿作品の著作権は各作者にあります。 ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ <運営よりお知らせ> メルマガの配信ドメインが変更になります。 全てのメルマガが受信できるよう、以下のドメイン全ての受信設定をお願いい たします。 ・mag2.com ・mag2official.com ・mag2-tayori.com ・mag2tegami.com ・mag2premium.com ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ 発行者について 編集者 みやこたまち E-mail :tamachim@yahoo.co.jp WebPage:http://mgkisaragi.web.fc2.com/index.html ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ ロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ