言葉の森 オンラインマガジン

言葉の森新聞2018年5月3週号■スマホアプリ終了■那須高原の読書作文キャンプの予定


カテゴリー: 2018年05月15日
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■■【連絡】スマホアプリ終了。今後は、ウェブを中心に 
 言葉の森のスマホアプリは、今回アップルが新しい登録の仕組みにするために、やむをえず終了することになりました。 
 これまでご利用くださったみなさん、ありがとうございました。 
 なお、言葉の森のアプリは、ウェブで代替できるものがほとんどでしたので、今後アプリの更新は考えていません。 
 生徒や保護者や関係者のみなさんとは、ホームページやfacebookやメルマガやオンライン懇談会などで情報交換をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 昨日まで新しかったことが、今日には古くなっているような感じで、世の中の変化はかなり速いというのが実感です。 
 これから新しく出てくると思うのが、既に何人もの方が言っていますが、自動翻訳で世界中の人が言語の壁なく会合できるようになることです。 
 だから、これからの新しいトレンドは、特に日本の場合、海外への発信になると思っています。  

■■【重要】那須高原の読書作文キャンプの予定

 2018年の読書作文キャンプの日程が決まりました。今回は、那須塩原駅の現地集合、現地解散です。保護者の方の参加も歓迎します。
■日程
○第1グループ:7/21(土)~7/23(月)2泊3日
○第2グループ:7/23(月)~7/25(水)2泊3日
○第3グループ:7/25(水)~7/27(金)2泊3日
○第4グループ:7/27(金)~7/29(日)2泊3日
 (連泊もできます。)
■集合・解散
いずれのグループも、
1日目:那須塩原駅12:21集合
3日目:那須塩原駅12:02解散
■対象と定員
対象学年は、小1~中3。
各グループとも、子供12名、大人8名程度。
(子供は1部屋2~4人、大人は1部屋1人の予定です。)
■費用
子供:1日10,800円
大人:1日5,400円
(連泊する場合は日数×1日分の費用)
(大人として参加される方には、キャンプ中に子供たちの世話をできる範囲で手伝っていただきます)
■宿泊場所
言葉の森那須合宿所
 325-0303 栃木県那須郡那須町高久乙3374-48
■参加申し込みフォームができましたらお知らせします。  

■■【重要】寺子屋オンライン案内を更新しました 
 寺子屋オンラインの案内を更新しました。
 わかりにくい部分を改め、全面的に改訂しました。
 動画の説明なども載せていますので、これから体験学習の参加を考えられている方はぜひごらんください。
▽寺子屋オンライン案内
https://www.mori7.net/teraon/

「寺子屋オンライン案内」の最後のページの記事の引用です。 
 ==== 
■■江戸時代の寺子屋の光景 
 江戸時代の寺子屋の特徴は、次のようなものでした。 
1.男女貧富の差なく、誰でもが勉強に参加できた。 
2.子供たちは、時にふざけたりいたずらしたりしながら、自由にのびのびと勉強した。(画像の中に、いたずらをしながら勉強している子供たちが何人も描かれています) 
3.勉強の中心は、素読、書写、算盤などで、先生が講義するよりも、子供たちが自学自習で取り組むものが中心だった。 
 この寺子屋教育によって、日本は当時世界一の識字率を誇り、それがのちの日本の急速な近代化を可能にしました。(当時の日本の識字率70~80%、同時代のヨーロッパ先進国の識字率20~30%) 
 この寺子屋教育の本質はひとことで言えば、子供の自主性の尊重と、子供・家庭・地域の信頼関係に基づいたつながりでした。 
 言葉の森の寺子屋オンラインは、この江戸時代の寺子屋教育の本質を現代の科学技術と教育文化の中で再生しようとするものです。 
====
 これからの教育で大事になるものは、真の学問を学ぶ力、家庭力、文化力、創造力を育てることだと思います。 
 ところが、今の教育は、受験力、順応力、点数力、競争力をつけることに偏っています。 
 そして、真面目でよくできる子ほど、その古い教育に過剰適応しているように思います。 
 東大の推薦入試や京大の特色入試がその理念として求めているような子を育てることが、これからの新しい教育の目標です。 
(それは、合格するテクニックを身につけるという発想とは対極にあるものですが。)
 これからの子育てのイメージをひとことで言うと、全教科がよくできているだけではだめなのです。そういう人は世界中にたくさんいるからです。 
 どれか一つの教科が飛び抜けてよくできているでもダメなのです。そういう人もたくさんいるからです。 
 だれもやっていないようなことに熱中していることが第一の条件です。 
 第二は、その上で全教科も一応はできているということです。 
 そして、その土台の上で、社会に出たら大きな冒険をするのです。  

■■限りなく高度になる可能性のある「新ゆとり教育」 
 ゆとり教育は、過去の文脈では死語になりつつある言葉ですが、これから求められる新しい学力の本質は、「新ゆとり教育」です。 
 答えがあり、点数があり、比較があり、競争がある従来の教育は、すべての子供にほどほどに力をつける教育でしたが、百点を超えようとする子は生まれませんでした。 
 これまでの答えのある世界はわかりやすいので、多くの大人はそのほどほどで満足していましたが、ほどほどの世界の先には、AIしか待っていません。 

 世の中の大きい流れから要求されることと、現実の教育界で要求されることとは、かなりギャップがあります。 
 例えば、今の算数や数学では、計算間違いのしやすい複雑な計算を問題として解かせることがありますが、計算はルールさえ知っていればいいのであって、計算の作業はもう人間がわざわざやることではないのです。 
 それは、明治維新が始まる前夜に、剣術や馬術の練習を一生懸命していたことと同じです。 
 マイナスになるわけではありませんが、今は、もっと大事なことがあるのです。 
 
 本当に学力のある子にとって、今の勉強は退屈です。 
 百点を取ったらおしまいで、その先を要求されることはないからです。
 しかし、今ある百点を取れないような問題は、ただ難しいだけで、その難しさは意味のない難しさです。 
(例えば、短い時間で大量の問題を解かせるような難問(笑)) 
 点数を超えた勉強こそが、これから求められる勉強なのです。 

 点数や比較のない世界は、いくらでも高度になる一方、いくらでもさぼれる世界です。だから、その世界に進むためには新しい勉強観が必要になります。 
 そういう新しい勉強観を育てる教育を行っていきたいと思います。  

■■勝海舟とコピー機 
「氷川清話」に、こういう話が載っています。 
 海舟が若いとき、英語の勉強をしたいが辞書を買う金がないので、辞書を持っている人からその辞書を借り、夜中に全部書き写したというのです。 
 日中は仕事をしている身です。暖房もない寒い部屋で、夜中にひたすら辞書を書き写し、翌朝、その辞書を借りた人に返し、また次の日の夜中に借りて書き写したのです。 
 そして、1冊まるまる書き写したあと、それを売って生活の足しにし、もう1冊を自分用に書き写したということです。 

 私は、これを読んだとき、今のコピー機がある時代だったら、こういう苦労はしなかっただろうと思うと同時に、辞書を2冊も書き写すという気迫が、新しい時代を切り開く力と共通のものだと思ったのです。 

 このことでよく考えるのは、今の生活には、わずらわしい苦労がたくさんあるということです。 
 頭で考えれば数秒でわかることが、手で作業をするとなると、何時間も時には何日もかかります。 

 しかし、これが三次元の世界の特徴です。 
 私たちは、時間と空間のある世界に生きているので、時間と空間を経過しなければ目標に到達することはできません。 

 このことが不便であるとともに、これが実は創造の源でもあるのです。 

 子供たちの勉強でも、頭で考えて理解すれば、今のテストの範囲ではすぐできるようになることが、手で作業をするとなると、長い時間がかかります。 
 そして、手を使った作業は、時には間違えたり失敗したりします。 
 しかし、この無駄な遠回りのように見える時間が、本当は、子供たちが勉強を生きている時間なのです。 
 それは、勉強に限らず、仕事や人生についても言えることだと思います。 

 今の時代は、能率が価値あることと思われています。 
 しかし、能率だけを考えると、結局人間は全部機械で置き換わった方がいいということになりかねません。 
 能率の対極にあるものが個性です。 
 個性とは、単に人と違うことではなく、その人がその人として生きる原点のようなものです。  

■■楽しんでできる勉強が、理想の勉強の姿 
 野口悠紀雄さんの勧める英語の勉強法は、教科書の音読でした。 
 中学生のころの教科書は、あまり面白い文章がなかったそうですが、高校生の教科書になると読み応えのある文章が増え、それを毎日楽しんで音読しているうちに英語が得意になったそうです。 
 そして、野口さんは、こんなに簡単な勉強法をなぜみんながしないのか不思議に思うと書いていました。(「超英語法」より) 

 勉強の基本は、英語に限らずこの「楽しんで続ける」ところにあります。  
 ところが、今の学校や塾の勉強は、知識を詰め込み、その詰め込み具合をテストするような形で行われていることが多いので、学力のある生徒にとっても学力のない生徒にとっても、熱中できるような面白い勉強とはなっていません。 

 子供たちが遊びに熱中するのは、遊びには、勉強にはない創造性と自由度と友達との交流があるからです。 

 それでは、勉強も遊びと同じように創造性を発揮できる自由度の高いものにして友達と交流する機会を作ればいいのではないかと思いました。 
 それが、今進めているオンライン少人数クラスの作文と学習です。 

 新しい仕組みの勉強なので、試行錯誤の期間がかなりありましたが、ここのところ大体の流れが固まってきました。 
 自主的な発表、発表の持ち時間制、保護者との懇談、生徒どうしの交流、そして学習内容は、答えのあるものよりも、自分で問題を作るような創造的なもの、ということで進めていこうと思っています。 

 勉強は、本来楽しいものだというのが私の持論です。 
 しかし、今の勉強は、つまらないものを、競争や褒美で面白く思わせようとしているところがあります。 
 何かの見返りがないと、面白いとは思えない勉強になっているのです。 
 これに対して、遊びは何の見返りも求めずに面白いものです。 
 そういう遊びのような勉強ができるようにしたいと思っています。  

■■勉強の基本を押さえた上で、読む力と書く力と経験する力をつける 
 保護者懇談会でよく出る質問が、いろいろな教科の勉強の仕方です。 
 勉強の基本は、ごく簡単で、1冊の参考書を繰り返し読むか、1冊の問題集を解けない問題がなくなるまで繰り返し解くかということだけです。 
 繰り返しの回数は、4、5回です。 
 どんなに難しい問題も、4回もやればほとんどができるようになります。 

 成績が上がらないのは、いろいろなことをまばらにやっているからです。 
 例えば、塾からもらったプリントもやって、学校から出出された宿題もやって、通信教育の課題もやって、市販の問題集もやってというような、いろいろな勉強を1回だけやるようなことを増やしているから、時間ばかりがかかって力がつかないのです。 

 ところが、そういうことを話しているうちに、ふと、勉強よりも大事なことがあるのを多くの人が忘れがちなのではないかと思いました。 

 勉強よりも大事なものは、読書です。 
 成績は、勉強をすれば誰でも上がるようになっています。 
 しかし、本を読んで考える力は、すぐにはつきません。 
 表面に見える成績の差よりも、この読書力の差の方がずっと大きいのです。 

 毎日本を1時間読んでいる子と、毎日本を10分しか読まない子の読書量の差は、数年たてばかなり大きなものになります。 
 しかし、その差は表面には出てきません。 
 この表面に出てこないところに、本当の実力があるのです。 

 作文も読書と同じです。 
 毎週1回作文を書く子と、学校の宿題が出たときだけ作文を書く子との、考える力の差は数年立てばかなり大きなものになります。 
 その考える力とは、その子の内面を豊かにする力のことです。  

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