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言葉の森新聞2017年8月1週号■「読書ゼロ冊」の予備軍にならないために■子供に作文を教えるために


カテゴリー: 2017年08月02日
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■■「読書ゼロ冊」の予備軍にならないために

 小学生の子は、誰でも普通に本を読みます。

 それは小学生の間は、学校が読書に力を入れているからです。

 しかし中には、「読書は学校でやっているから家では読まなくてもいい」と

言う子がいるのです。

 こういう子は、中学・高校生での読書ゼロ冊の予備軍になります。



 読書は人に言われて一応読むというのでは不十分です。

 読書が大好きで、本がなければ夜も日も明けないぐらいになっておく必要が

あるのです。

 そういう読書大好きの子を育てる最初の一歩が、毎日10ページの読書です。

 読書が苦手な子は、最初はぎりぎり10ページ読み終えて、「ああ、やれや

れ」という読み方でもいいのです。

 本には、読み手を引き付ける力があります。

 いつかおもしろい本に巡り会い、1日で思わず1冊読み終えてしまったとい

う日が来るのです。



 大事なことは、子供に対する「読書10ページ」の目標を、親の目標にしな

いことです。

 親の目標は、読書大好きの子供を育てることです。

 小学校時代の学力とは、算数の計算力でも国語の漢字力でももちろん英語力

でもなく、読書力に尽きるからです。



 子供の今の成績を見てわかるのは、勉強しているかどうかだけです。

 その子がどう伸びるかは、今の成績ではわかりません。

 子供の将来の伸びがわかるのは、どういう読書をしているかによってです。

 しかし、この読書の差は、目につく機会はほとんどありません。

 だから、子育ての基本は、気長に読書好きの子を育てることに尽きると言っ

てもいいのです。



 昔の子供は、よく本屋さんで立ち読みをしました。

 それで、はたきで追い払われたり(笑)。

 しかし、今はそういう身近な本屋さんがあまりありません。

 だから、アマゾンなどで試し読みできるようにしておくといいのです。

 1ヶ月いくらまでは本を買ってよいというようにしておけば、子供はだんだ

ん本を選ぶことが上手になります。

 しかも、kindleは6台の端末で共有できるので、同じ本を、兄弟も、

両親も、田舎の祖父母も読むことができます。

 読書を中心とした生活は、やり方によっては、昔よりもずっと容易になって

いるのです。



■■自学自習でやっていると、学年が上がるほど勉強の能率が上がる

 勉強でも、勉強以外の習い事でも、初心者のうちは人から教えてもらうこと

が必要で、教えてもらう方が上達は早いものです。

 しかし、ある程度レベルが上がってくると、それぞれの個性に応じてよくで

きるところと、あまりできないところが出てきます。

 すると、人に教えてもらう場合でも個別の指導が必要になります。



 学校で言うと、小学校低学年のころは一斉指導でわかりやすく教えてもらう

方が能率よく勉強できます。

 しかし、高学年になってくると、だんだん個別指導が必要になってくるので

す。

 それは、学年が上がってくると、得意なところと苦手なところが人によって

分かれてくるからです。

 そして、更に学年が上がり、中学生、高校生になると、この個別指導の必要

性はますます高まってきます。

 そして、究極の個別指導は独学なのです。

 高校生になって独学中心に勉強していくためには、小学生のころから独学的

なやり方で勉強をしておく必要があります。



 その独学的な勉強の仕方が、家庭学習です。

 その家庭学習も、親が教材の内容を把握していることが必要です。

 そして、子供の出来具合に応じて、教材の選択を変えられるようにしておく

ことが大事です。

 しかし、それは親がつきっきりで子供の勉強を見ているということではあり

ません。

 子供が自主的に勉強できるような方法を親が作っていくということなのです

。

 この自学自習を勉強の基本にしていると、学年が上がるほど勉強の能率が上

がってくるのです。



 勉強の基本は家庭学習です。

 今は、インターネットの普及で、教材も勉強の仕方も容易に手に入るように

なりました。

 そして今では、一緒に勉強する友達も、家庭学習の中で探せるようになって

いるのです。



 学校にいる間は、まだ人に教わるかたちの勉強でもいいのですが、社会に出

たら教わるだけでは限界があります。

 自分で工夫して学ぶことは、仕事が高度になればなるほど必要になってきま

す。

 だから、学校にいる間から、そういう自主的に学ぶ姿勢を作っておくことが

大事なのです。



■■子供に作文を教えるために、自分が作文を習う方法もある

 子供に家庭で作文を教えるのは、かなり難しいものです。

 それは、教える当のお母さんやお父さんが、子供のころに作文の書き方を習

ったことがないからです。

 だから、作文を書くときの子供の気持ちがよくわかりません。



 昔、こんなことがありました。

「楽しかったこと」という題名の作文がなかなか書けないので、お母さんがし

まいに怒り出して、子供が泣きながら「楽しかった」という作文を書いた、と

いう笑い話のようなかわいそうな話です。

 教える人が作文を書くときの苦労がわかっていれば、子供にも書きやすくア

ドバイスすることができます。

 その方法の一つが、大人が子供と同じ作文を書く練習をすることです。

 例えば小学2年生の子供の作文を教えてあげたければ、大人が小2の作文の

課題から練習をするのです。

 そして、自分が教わった方法で子供に書き方を教えてあげます。

 言葉の森では、このように、社会人が小学生の作文を書く練習をすることも

できます。



 もう一つは、もっと本格的に森林プロジェクトの作文講師資格講座を受講す

ることです。

 これは、小1から高3までの作文指導を本格的に学べます。

 これから、記述力や作文力は入試でも大事になってきますから、自分の勉強

も兼ねて作文の教え方を学ぶのは役に立つと思います。



 作文は、勉強の中で最も教えにくいものでないかと思います。

 その理由は、答えがないということと、そのときの精神的なものに左右され

たり、題材のよさという偶然に左右されたりすることがあるからです。

 また、作文の勉強は、話し声のあるところでは書きにくいという特徴があり

ます。

 そして、いちばん大きな原因は、上にも書いた通り、作文を教える人が作文

の書き方を習ったことがないことです。



 低学年の子の作文指導をするとき、先生が子供が書くよりももっといい表現

を教えて書かせてしまうことがあります。

 それは、一見指導のように見えますが、作文の結果がよくなるだけで、子供

の実力がついたわけではありません。

 ということは、少し考えればわかることですが、今でもこういう教え方をし

ているところが多いのです。

 大事なのは上手な作文を書かせることではなく、そういう作文が書ける実力

をつけてあげることです。



■■受験作文コースについて

 来年の春、中学、高校、大学を受験する人向けの「受験作文コース」を受け

付けています。

 受験作文コースの期間は、中学受験は「受験前の4か月間」、高校受験は同

じく「3か月間」、大学受験は同じく「2か月間」です。

 受験作文コースは、作文の試験がある学校が対象です。その学校の過去問の

傾向に合った問題で作文を書く練習をしていきます。



 作文試験と銘打ってはいても、100字や200字の長さでは作文ではなく、

記述問題の長いものという扱いになります。

 記述問題への対応は受験作文コースでは行いません。それは、わざわざ特別

のコースで練習をしなくても家庭で十分に対応できるからです。そのかわり、

個々に記述問題練習の仕方を説明することができますので、まずはご相談くだ

さい。



 受験作文コースの取り組みで大事なことは三つあります。

 第一は、自分らしい個性や感動のある実例を見つけていくことです。

 受験コースのそのときどきの課題で、いい実例を見つけていると、それが試

験の本番でも応用できるようになります。

 実例は、子供が自分で考えるだけでなく、親が似た例を話してあげることも

大事です。親の似た例にヒントを得て、子供が更によい例を考えつくというこ

とも多いからです。



 第二は、深い感想や意見を書く練習をすることです。

 作文の課題が、例えば「これまでの学校生活の思い出」のような身近なもの

であったとしても、身近な話をそのまま書いたのでは、受験用の作文とはなり

ません。

 自分の書いた文章の中に、必ず大きい視点、深い見方、個人の実例を超えた

より一般的な考え方というものが必要になってきます。

 これは、小学6年生の課題で「一般化の主題」として勉強してきたものです。



 第三は、切れ味のよい表現を作っていくことです。

 受験の作文を採点するのは人間ですから、単に正しいことを書いてあるだけ

でなく、読む人の心にひびくような表現が使われていることが大事です。この

切れ味のよい表現が、作文の結びの5行以内に入っていると、読んだあとの印

象がかなり上がります。

 同じレベルの作文であれば、結びの5行に切れ味のよい表現があるかどうか

で、合否もほぼ決定するのではないかと思います。

 ところが、この切れ味のよい表現は、作文をいくつも書く中で、偶然に出て

くる面があります。

 だから、毎回表現の切れ味を意識して書き、そこに両親も参加してアドバイ

スするという形をとっていくといいのです。 







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