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言葉の森新聞 2016年12月3週号 通算第1447号★本当に役立つ教育は教えないこと★学歴インフレと個性


カテゴリー: 2017年01月06日
言葉の森新聞 2016年12月3週号 通算第1447号
文責 中根克明(森川林)


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■■受験作文のオンエア特別講評終わる-今後は有料に

 受験作文コースの生徒のオンエア特別作文講評は、12月1週で終了します
。
 昨年度は、受験作文コースの生徒のほぼ全員からそれまでの自信作を提出し
てもらい、その作文についてそれぞれ10分程度の特別講評を行いました。
 今年度は、特別講評の回数をもっと多くとってもらえるように、ハングアウ
トの会合で講評を行う形にしました。しかし、逆に、ハングアウトの参加に慣
れていない人が多かったせいか、参加者は多くありませんでした。
 次年度は、もう少し参加しやすい形を工夫していく予定です。
 なお、このあとの作文や志望理由書の特別講評は有料になります。
 受験作文コースの生徒の場合は1作品3,240円、受験作文コース以外の
生徒の場合は1作品5,400円ですのでご了承ください。


■■暗唱についてのコメントより

 実は、こんなに暗唱のできる生徒がいるとは、最初は思っていませんでした
。しかし、結構みんながんばっていて、しかも高学年の生徒までしっかりでき
ているというのは驚きました。
 暗唱は毎日の積み重ねですから、気の長い勉強です。だから、お母さんの協
力があって初めてできると思います。
 ところで、7分というのは、1文字も間違えずに淀みなく読んで初めて達成
できる速さです。
 なぜこのように速く完ぺきに読むのが大事かというと、思い出しながら読む
ような読み方では、その暗唱が自分のものにならないからです。
 暗唱の理想は、ちょうど九九を唱えるような感じの読み方をすることです。


■■本当に役立つ教育は、教えないこと、ワンテンポ遅れてあとからついてい
くこと

 「子どもはどこかに着くことを望んでいるのではないのです。かれはただ歩
きたいのであって、かれをほんとうに助けようとするなら、おとなは(自分と
)同じ歩調で歩くことを期待したりしないで、かれのあとからついていかなけ
ればなりません。子どものあとについていくことの必要性をここで明らかにし
ましたが、それは、まさに教育のあらゆる側面とあらゆる領域での一般に通ず
る規則なのです。」「モンテッソーリの教育」(あすなろ書房)より
 子供が、勉強で何かわからないことがあると、大人はすぐに教えようとしま
す。しかし、このすぐに教えようとすることが子供の成長を阻害していること
が多いのです。それは子供が自分で考える楽しみを味わえなくなるからです。
 ところが、見た目には、すぐに教えた方が早く身についたように見えます。
これが錯覚を生み出します。
 教えてもらって理解したことは、時間がたつと忘れます。
 自分の内面から考えて理解したものでないと、それは単なる知識ですから、
忘れるのも早いし、ほかに応用することもできません。
 当面の成績上昇には役立ちますが、長い目で見ると学力の向上には結びつか
ないことが多いのです。
 では、どうしたらいいかというと、大人は教えたくなる気持ちをいったん抑
えて、ワンテンポ遅く対応するようにするのです。
 例えば、子供が算数の問題でできなかったところを持ってきて、「わからな
いから教えて」と言ってきたら、そこですぐに教えるのではなく、次のように
言うのです。
「これは難しいね。お母さんにもよくわからないから、もう一度解法を読んで
みて、もしわかったら教えてね」
 それでもなお子供がわからないという場合は、教えてもかまいません。
 しかし、この教えることをワンテンポ遅らせる対応を続けていると、子供は
だんだん自分で考えようとする姿勢を持つようになります。
 そして、やがて、すぐ人に聞くのではなく、自分で考えてみる方が楽しいと
思うようになるのです。

■コメントより
 子供が何かわからないことでつまずいているとき、先生が、
「じゃあ、教えてあげようか」
と言うと、
「あ、待って。言わないで。自分で考えるから」
と言う子がよくいます。
 人に教えてもらうより、自分でわかりたいというのが人間の本来の姿なので
す。


■■勉強の目的―創造の時代に対応した勉強観を持つ

 昔は、勉強の目的というものをいちいち問わなくても、誰もがわかっていた
時代がありました。
 それは、キャッチアップの時代です。
 欧米という目標があり、そこに追いつくことがそのままま勉強の目的になっ
ていました。これが、途上国型の勉強観です。
 それは、学ぶことが明らかで、誰もが学びたいと思い、学ぶことが自分にも
社会にも利益になるという時代でした。
 それが、福沢諭吉が「学問ノススメ」であらわしていた立身出世の学問観で
した。
 この時代は、簡単に言えば大学に入学することが勉強のゴールでした。
 今の親の世代とその上の世代は、そういう時代を生きてきました。
 しかし、世の中の現実は、意識よりも先行して変化します。
 日本はやがて欧米に追いつき、いつの間にか追い越すようになっていました
。
 「学問ノススメ」が前提としていたキャッチアップの時代が終わりつつある
のに、意識だけはキャッチアップ型の勉強観が続いていたのです。
 かつては、よい大学が、よい会社、よい役職になり、それがそのままよい人
生につながっていました。
 それは、旧制高校に代表される少数のエリートが成立していた時代です。
 しかし、今はどの大学を出ても、それでエリートとみなされることはありま
せん。
 それよりも、高学歴で仕事ができないとか人間性に問題があるというような
事象も目立っています。
 ゴールに向かって追いつく時代が終わっているのにもかかわらず、ゴールを
前提とした勉強だけが肥大化し、その勉強に合わせる教育が行われてきたから
です。
 では、キャッチアップがなくなった時代の勉強の目的とは何なのでしょうか
。
 それは、創造の時代に対応した勉強をすることです。
 しかし、創造とは、地に足の着いた、生活を成り立たせるものでなければな
りません。
 絵画や音楽やスポーツのようなほとんどの人が趣味の域を出ないものが創造
なのではなく、独立開業という言葉でイメージ化されるようなものが現実的な
創造です。
 しかし、そういう独立して仕事をするような創造を個人が最初から始めるの
は困難です。
 そこで、これからの時代には、家業に就くとか、徒弟として修行するという
ような形で、自分が将来独立して仕事をする中で創造することが、多くの人の
求める道になるのです。
 現在の大企業は、大きな生産力を持っていますが、そこで新たに必要とされ
る創造的な仕事に就く人はごく少数です。
 多くの人は、その企業の手足となって、非創造的な仕事をこなすようになっ
ています。
 もちろんそういう日常的な平凡な仕事が社会を支えているのですが、それら
の仕事は今後次々と機械化されていきます。
 昔は、独立して仕事をして失敗したら、ちり紙交換でも何でもすればいいと
言われた時代がありました。今、ちり紙交換などという仕事はありません。
 同じように、新聞配達も、タクシーの運転も、スーパーのレジ打ちも、今後
は今の形で仕事が残ることはなくなります。
 今、企業の中で行われている必要な仕事も、あるいは企業の仕事自体も、こ
れからは必要なくなることが考えられるのです。
 堅い仕事と言われる分野は、人間の生存に結びついています。誰もが必要と
するから堅い仕事になっています。
 しかし、そういう仕事は、実は発展性の少ない仕事です。
 社会が安定し、生産力が上がってくると、堅い仕事ほど競争の激しい、旨味
のない仕事になってきます。
 これまでは、それが資格制度などによって守られてきましたが、これからの
自由化が進む時代には、堅い仕事はかえって魅力のない仕事になってきます。
 創造の時代に発展する仕事は、逆に堅くない仕事です。
 それは、豊かな生産力と安定した社会の中では、需要そのものが創造的にな
るので、その創造的な需要に対応して生産も創造的なものが求められるように
なるからです。
 そこで求められる創造的な仕事は、企業的なものよりも、家業的、個人的な
ものになっていきます。
 その仕事に必要な能力は、創造力とともに全人間的な力です。そこには、教
科の枠を越えた学力も当然必要になってきます。
 キャッチアップの時代の受験勉強に対応した学力は、英数国などの主要教科
に限定されたものでした。
 しかし、独立して生きる時代に必要な学力は、それだけでは足りません。あ
らゆることを学ばなければ間に合わないのが、創造の時代の学力です。
 今はまだその社会は、明らかな形としては目に見えるようにはなっていませ
ん。
 しかし、社会は確実にそういう方向に進んでいます。
 子供たちの勉強の目的を考える場合、親は、当面の入試に合格することだけ
でなく、その先のその子の仕事に結びつく勉強ということを幅広く考えていく
必要があるのです。

■コメントより

・今の勉強観をひとことで言えば、最小のコストで最大の効果を上げるという
ものです。
 だから、受験に出る教科だけ力を入れて、あとは手を抜くというようなこと
が当然のように行われているのです。
 しかし、それは時代おくれのキャッチアップの時代の勉強観です。
 創造の時代の勉強観は、自分の好きなものにいちばん力を入れて、あらゆる
ものを幅広く勉強するというものです。
・ 子供に勉強の目的を聞かれた場合、大人は一応もっともらしいことを言え
ますが、その言葉にあまり迫力がないのが普通です。
 それは、大人自身が、今の社会の中で生きる目標を今見失いつつあるからで
す。
 だから、新しい社会観に基づいた勉強観が必要になっているのです。


■■学歴インフレと個性

 中国の2013年の大学卒業者は700万人です。日本は毎年60万人です
。
 学歴インフレの状況では、大学を卒業したというだけではもう何も価値がな
いということです。(大前研一さんの本より)
 日本では、今はまだ、一応大学を出ていれば何とかなるだろうという考えが
強いと思います。何とかなるだろうというのは、ちゃんとした仕事について生
活していけるだろうということです。
 しかし、現実はもうそうではなくなっています。
 また、仕事についていても、若い人はかなり高い割合で離職をしています。
 その離職の原因も、根性がないからというようなことではなく、その仕事に
未来の展望が持てないからなのです。
 つまり、世の中全体に、新しい方向に向かって発展するものが見つけにくく
なっているのです。
 これと同じ状況が生まれたのが、長く平和の続いた江戸時代でした。
 新しい需要が生まれない中で、消費も生産も縮小する形で均衡していったの
です。
 世界では、今はまだ途上国や新興国の間で、新しい需要が生まれているよう
に見えますが、現代の人類の生産力のもとでは、それらの需要が埋め尽くされ
るのはかなり早いはずです。
 その中で、日本がこれから目指す道は、多様で個性的な文化を創造していく
ことです。
 この場合、大事なことは「創造」ということです。
 文化というと、多くの人は、絵画や音楽やスポーツのような既にあるものを
思い浮かべがちですが、そういうすぐに思い浮かべられる文化的なものは、も
はや過去の文化で、それらに新しい社会を作り出す力はありません。
 まだ名前もないようなものを新たに創造することが、これから求められる文
化の創造で、それによって現代の経済の行き詰まりも打開されていくのです。
 そういう文化の創造を担う人は、自分の個性にこだわりを持つ人です。
 具体的な例で言うと、いつもハコフグちゃんの帽子をかぶっているさかなク
ンのような人です。
 学歴インフレは、これから更に進みます。
 経済のデフレは、過去に価値あると思われていたもののインフレに対応して
います。
 だから、これからの子供の教育で大事になるものは、勉強+個性で、その個
性の度合がますます大きくなるような時代に私たちは生きているのです。


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