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言葉の森新聞2017年2月1週号 通算第1453号★学力は生活習慣力★賢い子を育てる、お母さんの科学的関心


カテゴリー: 2017年01月27日
言葉の森新聞2017年2月1週号 通算第1453号
文責 中根克明(森川林)

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■■学力は生活習慣力

 よく、病気の多くは生活習慣から生まれると言われています。だから、健康
法も、たまに健康によいことをどっさりするのではなく、毎日の生活習慣の中
で自然にできるようにしていくことが大事だと言われているのです。
 同じことが、勉強についても言えます。
 勉強は、成績という結果が表に出るので、特に多くの人の関心を引きます。
 そして、自分の子供がよその子供よりも遅れているように見えると、親はつ
いその差をすぐに埋めようとします。しかし、それは長年の生活習慣の中でつ
いてきた差なので、生活習慣を変えることが第一なのです。
 そういう生活習慣の中で、最も重要なものが、読書と対話です。
 学力のある子は、よく本を読み、よく親といろいろなことを話しています。
それが、勉強全体の成績に生きてきます。
 ところが、成績だけを見ると、その差は勉強をすれば埋められるように思い
がちです。そして、確かに、問題集を解かせるような勉強を繰り返せばその教
科の成績は上がります。しかし、もともとの学力が伴っていないと、その成績
を維持することは難しいのです。
 言葉の森がすすめている家庭学習は、毎日の読書(高学年は50ページ以上
)、親子の対話(週に1回は家族全員で)、毎日の音読(3分)、できれば毎
日の暗唱(10分)、そして算数の問題集を1冊繰り返し解くこと(15~3
0分)、中学生の場合は英語の教科書の暗唱(10分)です。
 全部やるのが大変だったら、読書と音読と対話だけでもかまいません。それ
も無理なら読書だけでもいいのです。その読書も最低限10ページ以上とすれ
ばいいのです。
 こういうことを毎日続けて半年もたつと、いつの間にかいろいろなことがで
きるようになって、作文も上手に書けるようになっていたとなるのです。
 成績を直接上げようとするのではなく、生活習慣の中で学力をつけて、いつ
の間にか自然に成績が上がるようにしていくのです。
 しかし、この毎日続けるということが大変です。どの学習も結果がすぐ出る
ものではありませんから、子供も張り合いがありません。
 特に、今は塾でも通信教育でも、子供の関心を引くために目新しい教材を次
々と提供しますから、そういう勉強に慣れた子は、同じことを淡々と続けるこ
とがなかなかできません。
 
 だから、同じ勉強を毎日続けるためには、子供の自覚ではなく、親による習
慣化が必要です。
 よく、「親が毎日言わなければやらない」と愚痴のようなことを言う人がい
ますが、親が毎日言うのは当然です。一度言っただけで、それを黙々とやり続
けるような子であったら、かえって問題です。
 そして、どんなに習慣化したように見えても、ちょっと風邪で休む日があっ
たり、旅行に出かけたりという例外が入ると、習慣はすぐに崩れます。
 そのときに、再び習慣を立て直すのも、子供が自分でできるわけがありませ
んから、親の役割なのです。
 成績は勉強をすれば上がります。しかし、学年が上がると、勉強をするだけ
では成績が上がらなくなってきます。それは、学力の差があるからです。
 塾に行かせて勉強させれば成績が上がると考える人は多いのですが、勉強を
させて成績が上がるのは最初のうちだけです。学力がなければ、その成績もま
たじきに下がってきます。
 成績を継続的に上げられる子は、塾に行っても行かなくても上げることがで
きます。それが学力の差です。
 学力をつけるのは、毎日の生活習慣です。そして、その習慣をつけるのが、
親の仕事です。
 ただし、それを親の責任だけに押し付けてしまうと、ほとんどの場合、何も
改善しません。
 生活習慣を新たに作るというのは、実はとても難しいことなのです。
 例えば、夜更かしの子に早寝早起きの習慣をつけるというのは、口で言うの
は簡単そうに見えても、実行するのはほぼ不可能なほど難しいと思います。
 毎日の音読の習慣をつけるなどというのも同じです。習慣化するというのは
、それぐらい難しいという親の自覚がまず大切です。
 そして、言葉の森では、この家庭学習の習慣作りの支援とアドバイスができ
るように、寺子屋オンエアというオプション講座を行っています。
 この講座は、勉強を教える講座ではありません。教わる勉強は、学校や塾で
やっていれば十分です。その教わったことを定着させ、毎日の学力の生活習慣
を作るための講座です。
 今後、この寺子屋オンエアで、子供の勉強を見るだけでなく、保護者との連
携を充実させていきたいと思っています。

■コメントより

・よく、子供の成績が悪いと、塾に行かせれば何とかなのではないかと考える
人がいますが、塾に行かせて何とかなる子は、もともと学校の勉強だけでも何
とかなっていたはずなのです。
 大事なことは、勉強をさせることではなく、その土台となる家庭での学力の
生活習慣をつけることです。
 その上で、新しい勉強をするために塾に行くというならいいのです。
・成績は目に見えますが、学力は目に見えません。
 親は、成績ではなく、学力をつけることを第一に考えていく必要があります
。
 テストの点数に一喜一憂するのではなく、その背後にある子供の学力の土台
を見る必要があるのです。


■■賢い子を育てる、お母さんの科学的関心

 子供が、最初に接するのは、両親、特にお母さん、そしてお父さんです。子
供は両親を通して、社会に接していきます。だから、親の関心が子供の関心に
結びつくのです。
 親が科学的なものの見方に関心を持っていれば、子供もそのような関心を通
して世の中を見るようになります。
 これが、賢い子を育てる出発点です。
 本を読んだり、勉強をしたりする以前に、子供が親の関心に自分の関心を重
ね合わせることが大事なのです。
 しかし、もとから科学好きな親ならまだしも、多くのお母さんは科学的なこ
とにはあまり関心がないと思います。
 そこで、使えるのが、子供向けの科学の本です。
 子供と一緒に科学の本を読んでいると、「へえ、そうなんだ」と、世の中や
自然の現象についての新しい理解に感心することがあります。
 特に、自然界は、科学的な考え方の宝庫です。
 自然の中にあるものは、どれもそれなりに必要な科学的裏付けを持って成り
立っているからです。
 これに対して、人間社会の現象は、にぎやかな話題が多い割に、科学的な裏
付けを通して理解するということはあまりありません。
 また、一般に勉強と言われるものも、科学的なものの見方にはあまり結びつ
かないものがかなりあるのです。
 特に、成績にすぐに結びつくような勉強は、知識と手続きの理解でなりたっ
ているので、それはそれでとても必要なことなのですが、子供を賢い子にする
ということにはあまり結びつきません。
 むしろ、勉強の時間が多すぎると、勉強以外の読書や遊びや対話の時間が減
る場合もあり、その方が子供の成長にとってマイナスになることもあるのです
。
 最近出た科学の本として面白いと思ったものは、「理科好きな子に育つふし
ぎのお話365」(誠文堂新光社)です。
 390ページもあり、結構重たいので、読み聞かせに使うとしたらお母さん
はかなり大変です。
 しかし、ルビがふってあるので、ある程度お母さんが読み聞かせをして、子
供が興味を持てば、続きを自分で読むようになると思います。
 科学の本の選び方として大事なことは、ただ知識が書いてあるだけでなく、
因果関係のような構造が書いてあることです。
 科学の本とは少し違いますが、時事問題などでも、事実の経過が重要なので
はなく、その背後にある因果関係の解説が大切です。しかし、世の中にある時
事問題に関する本でそういう観点で書かれているものはあまり多くありまぜん
。
 知識が大事なのではなく、その知識の背後にある科学的な関係を知ることで
、知的な好奇心が刺激されることが大事なのです。
 以上のような科学的関心について考えたのは、ドクター・中松さんの「私は
死んでる暇がない」を読んだのがきっかけです。
 これも、とてもいい本ですから、子供向けではありませんが、ぜひ多くの方
におすすめしたいと思います。

・今行っている、小学1~3年生を対象にした科学的な本の読み聞かせがなか
なか面白いので、今度その講座をもっと広げていく予定。
 読み聞かせの得意な人は多いと思うので、そのうち募集したいと思います。
・子供が最初に接するのはお母さんです。
 だから、子供を賢い子に育てようとするるなら、勉強をさせるよりも前にま
ずお母さんが世の中を知的な関心を持って見ることです。
 そして、その知的な好奇心を子供と共有するのです。

■■子供には、もともとよくなる力がある

 人間は、もともと生まれつきよい方向に進みたくなるという性質を持ってい
ます。
 だから、子育てに失敗したと思うようなことがあっても心配は要りません。
 本人がいつか自分で目覚めて、自分の力でよい方向に軌道修正していくよう
になります。
 そう考えれば、子供の成長は安心して見ていることができます。
 どんな子供で、その姿の向こう側に、立派に成長した社会人の姿を見ること
ができるのです。
 しかし、だからといって、不要な回り道をする必要はありません。
 子供が苦労しなくてもいいように、ある程度の土台を作ってあげるのは親の
役割です。
 保護者の方から、ときどき「親の言うことを聞かないんです」という相談を
受けることがあります。
 小学生は、言うことを聞くのが普通です。そうでないのは、小学校の最初の
時期に、そういう習慣がついてしまったからです。
 小学校の最初の時期は、小学校時代全体を通しての土台が作られる時期です
。
 この時期に、読書の習慣、家庭学習の習慣、親子の対話の習慣、主体的な遊
びと勉強の習慣がつくと、あとは黙っていても、子供は年齢に応じた理想的な
成長をしていきます。
 何事も、最初のうちに始めれば、それが当然のように抵抗なく進んでいくの
です。
 しかし、この時期に、ゲームのし過ぎ、読書はしたりしなかったり、学校の
宿題があるときだけの勉強、親子の対話よりもテレビ優先、などの生活を始め
てしまうと、あとで軌道修正するのは非常に困難になります。
 その困難さは、ほとんど不可能と言ってもいぐらいです。
 しかし、だからといって、もう手おくれだというのではありません。
 それは、最初に書いたように、人間には自分自身で良い方向に復元する力が
あるからです。
 しかし、もちろん、それまでの遠回りは、本当はしなくてもよかったものか
もしれません。
 だから、小学校の初めの時期に、読書、勉強、遊びのよい習慣をつけておく
ことはとても大事なことなのです。
 ところで、逆に、この時期に親の言うことを聞かせすぎると、また別の問題
が出てきます。
 それは、主体性の育たない子になる可能性があるということです。
 親から見ると、無駄なことをしているように見えても、子供が自分から進ん
でやる習慣をつけておかないと、学年が上がってからも親がかりの生活から抜
け出せなくなります。
 もし子供が素直でよい子で、よく親の言うことを聞き、何かあるとすぐに親
に相談するという場合は要注意です。
 子供はある程度、親の言うことを聞かずに、自分の考えでやって失敗するぐ
らいでないと、将来自主性のある人間にならないからです。
 そして、こういう子供に応じて判断ができ、子供に応じてやり方を変えると
いう対応ができるのは、やはり親しかいません。
 どんな立派な教育者よりも、親がいちばんよく子供の成長の鍵を握っている
のです。
 言葉の森のオンエア講座の取り組みは、この親子の対話を家庭の文化として
いくことを目指したものです。
 親と子が、作文の勉強を中心にして、毎週対話をする習慣が作れれば、そう
いう家庭で育った子は、自分が親になったときも同じように家庭での対話の文
化を作っていきます。
 そういう家庭生活が、子供の学力と人間力のいちばん確かな土台になるので
す。
 子供たちは、社会全体の宝です。
 よりよい社会を作ることは、よりよい子供たちの教育をすることから始まり
ます。
 それは、教育の専門家の仕事ではなく、この社会に暮らす大人全員の仕事で
す。
 その教育の基本は、子供たちがよりよく成長していくことを妨げないように
することなのです。

■コメントより

・例えば、子供が小学1年生のころに、食事のときはテレビは消そうねとか、
朝ごはんの前に音読しようねとか、返事をするときは「はい」と言おうね、な
どと決めておけば、どの子も自然にそうするようになり、それが当然のように
なります。
 しかし、そういう習慣がない子に、小学5年生ぐらいになってから、同じこ
とを言ってもまず素直に言うことは聞きません。
 最初にやれば1の力でできることが、あとからやろうとすると、10も20
もかかります。
 だから、小学生の最初の時期は大切な時期なのですが、同時に、この時期は
何もしなくても、あっと言う間に過ぎていく時期でもあるのです。
 子供を見ていると、その子が大きくなって成長した様子が見えます。
 どんな子でも、みんな立派な社会人になって世の中に貢献するようになるの
です。
 大人の役割は、そういう子供の成長を妨げないことです。
 そして、その中心になる場が、家庭と地域なのです。


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